【初試乗】リヤステアを得た、衝撃の「ランボルギーニ アヴェンタドールS」

2018/09/30 19:54

Lamborghini Aventador S

 

唯一無二の存在として名作カウンタックの流れを汲むアヴェンタドール。 その進化型となる「S」は、新たに後輪操舵を搭載しているのが最大のポイント。 果たしてその効果は如何に。スペイン・バレンシアで初試乗した時の印象をお届けする。

 

REPORT/野口 優(Masaru NOGUCHI)

 

 

従来型とは比較にならない旋回速度。

 

センターコンソールに位置する赤いカバーを開けてエンジンスタートボタンを押す。すると瞬時にV12ユニットは目覚めた。相変わらず爆発音は凄まじい。まさに雄叫びのような音と共にカーボンモノコックを通じて振動を身体に伝える。ピットロードでスタートするまでの時間、その鼓動とも思えるV12の振動を感じながら待つこととなったが、走行前だというのに、これほどの緊張感を覚えたのは久しぶりだ。

 

ランボルギーニの最新フラッグシップ「アヴェンタドールS」との対峙はこうして始まった。場所はスペイン・バレンシアにある、リカルト・トルモ・サーキット。モトGPでは最終戦の舞台として有名な場所だ。しかし、ここを今からこの740psを誇るアヴェンタドールSで走るというのに路面はウエット状態。到着した時は、土砂降りの雨だったから条件は決して良くはない。緊張しないほうがおかしいとさえ思える中でのスタートである。右側のパドルを引くと同時に伝わる1速へのシフトショックも強めだ。ここからして刺激を受けるとあって、レーシングカーにも近い印象を与える。

 

 

まずはウエットコンディションということを考慮して、スポーツモードでコースイン。先導車付きの試乗とはいえ、それなりにペースは速い。2速→3速とシフトアップすると、その加速感に690Nmというトルクの恩恵を感じてならなった。今では数少ない自然吸気ユニットのフィーリングだ。ターボとは違って、高回転に近づくにつれ湧き上がるように盛り上がっていく。そして5000rpmを超えたところから今度は漲るパワーを実感。やはり尋常ではない。確かに740psである。そう確信できたのは、以前、アヴェンタドールSVをカタルニアサーキットで試乗した時のことを思い出したからだ。そう、このアヴェンタドールSのエンジンは、そのSVとほぼ同一ユニット。クーリングシステムとマッピングが変更されている程度で、同じエンジンだと解釈していいと、開発部門のトップ(取締役)を務めるマウリツィオ・レッジャーニは教えてくれたが、まさに同じフィーリングである。これにシングルクラッチ式の7速ISRを組み合わせるのも同様だ。