【DEBUT】自然吸気式オープンモデルの最終型か? 「ポルシェ911 スピードスター」デビュー!

2018/10/08 14:33

今年創業70周年を迎えたポルシェは、6月8日ツッフェンハウゼンにて記念モデル911スピードスターコンセプトカーを提示した。そのコンセプトカーが「911スピードスター」と名づけられて限定生産される運びとなった。

 

同社は生産化に先立ち、10月2日開幕のパリモーターショー2018で「スピードスターコンセプト」と銘打った1台を展示。生産化に向けて、6月発表のコンセプトカーをモディファイしたモデルと見てよさそうだ。

 

ご覧のように極めてピュアなオープントップ2シーターで、生産台数は1948台。この数字は、遠く1948年6月8日にタイプ356「No.1」ロードスターにライセンスプレートが付いたことに由来する。ガーズレッドのボディカラーは1988年の911スピードスターへのオマージュだという。

 

 

スタイル・ポルシェとポルシェ・エクスクルーシブの協力のもと、ヴァイザッハのポルシェ・モータースポーツが開発した911スピードスターは「ヘリテージデザインパッケージ」を採用する最初のモデルとなる。ポルシェ・エクスクルーシブによるこのアクセサリーラインは、911のパーソナライゼーションをさらに高度なレベルへ高めると主張する。

 

その言葉が単なる謳い文句でないことは、スピードスターコンセプトのディテールを見ればわかる。21インチ・クロススポークの専用ホイールはセンターロックで、911RSRやGT3 Rといった同社のレーシングマシンと同様なデザイン。やはりレース由来のデイタイムランニングライトはボディカラーと同じレッドに点灯する。昔懐かしい砲弾型のドアミラーと、ボンネット中央に位置する燃料タンクキャップはブラッククロームとプラチナの2トーン仕上げだ。

 

 

インテリアは赤をアクセントにあしらったパーフォレーテッド(複数の細かい穴の空いた)ブラックレザー仕上げとなる。エキゾーストエンドパイプはチタン製。

 

外観上の主な特徴は上下の丈を短縮したウインドウフレーム、それに伴って面積が小さくなったサイドウインドウ、リヤカバー上に設けられたダブルバブル形状のヘッドフェアリングなど。どれもスピードスターに不可欠なレシピばかりだ。通常のソフトトップの代わりに、Tenax製のファスナーで固定するトノーカバーが備わるのもスピードスターの伝統である。

 

ボディのベースは911カレラ4カブリオレなので、車幅がカレラの1808mmではなく1852mmのワイドボディになる。フェンダー、フロントフード、リヤカバーはCFRP製。一方、シャシーは911 GT3用を流用する。

 

 

ライフスパン末期に限定モデルを送り出すのはポルシェの常套手段とはいえ、ここまで紹介したように、今回限定生産が発表された911スピードスターはほかでは得がたい魅力に満ちている。それだけではない。ポルシェはマニアのハートを射止める必殺技をドライブトレインに込めた。ギヤボックスは6速MT。エンジンは500hp超の最高パワーを8250rpmで生み出し、そのまま9000rpmまで回り切る自然吸気フラットシックスを搭載しているのだ。

 

2019年に復活する911スピードスターは、高回転型の自然吸気式フラット6を搭載したオープントップ911を手に入れる最後のチャンスになるかもしれない。ソールドアウト必至のこのスピードスター、生産は2019年の上半期にスタート。興味を持たれた向きは、今から最寄りのディーラーにコンタクトを取ることをお勧めする。

 

 

TEXT/相原俊樹(Toshiki AIHARA)