【特集 GT3】VLN耐久に挑んだ「アストンマーティン ヴァンテージGT3」

2018/10/11 11:50

ASTON MARTIN VANTAGE GT3

 

2018年9月27日付けで、アストンマーティン・レーシングは、新型「アストンマーティン ヴァンテージGT3」を実戦に投入すると発表した。デビューは2018年10月6日、ニュルブルクリンクのノルドシュライフェで開催されるVLN 耐久選手権の第8戦に当たる4時間耐久レース。

 

このレースは、ルマンで3回のクラス優勝を果たしているダレン・ターナー(英国)と、2016年のスパ・フランコルシャン24時間で優勝したマキシム・マルタン(ベルギー)がGT3クラスでチームを組む最初のイベントでもある。

 

 

ヴァンテージGT3はその成り立ちからして完全なGT3仕様だが、まだホモロゲーションを取得する前なので、VLN 独自のSPXクラスに参戦することになる。SPXクラスのマシンはグループ1のグリッドの後方からスタートし、ピットストップ1回につき20秒が加算される。GT3クラスにエントリーするマシンと比べて、大きなハンディを負うことを承知のうえで、なぜアストンは10月6日のレース参戦を決めたのだろう。

 

アストンマーティン・レーシング社長のデイビッド・キングが明快に答える。

 

「今回のレースは、新型ヴァンテージ GT3の開発にとって必要なステップです。開発プログラムは順調に進んでおり、2019年シーズンを戦うために、マシンのパフォーマンスを確認する段階に入っています。ホモロゲーション取得に先駆けて、レースという実戦環境でマシンをテストし、戦闘能力に磨きをかけるためにニュルブルクリンクは絶好の場所です」

 

 

キングの言葉通り、ヴァンテージGT3の開発は2019年3月に予定しているホモロゲーション取得に向けて進行中。10月6日のレースはシェイクダウンテストの一環と捉えていいだろう。

 

新型マシンを託されたドライバーのダレン・ターナーは次のように語る。

 

「ニュルブルクリンクで新型ヴァンテージ GT3のデビュー戦に参加することができて大変に光栄です。ノルドシュライフェはマシンにとって非常に過酷なコースのため、ヴァンテージGT3の限界を探り、さらに改善する絶好の機会となるでしょう。開発プロセスの初期段階に参加することは、いつでも素晴らしい体験となります。このマシンをレースに参戦させるという事実は、私たちがこのマシンの卓越したポテンシャルに自信を持っていることの証です」

 

近い将来、このマシンはレースで優勝するだろうと、出走前から確かな手応えを得ている様子だ。

 

 

ターナーと組むマキシム・マルタンも新型マシンに強い期待を寄せる。

 

「昨年のレースで、私たちは先代モデルのV12 ヴァンテージ GT3を駆って4位に入賞しました。FIA世界耐久選手権のGTEクラスで経験を積んでいるので、このニューマシンがニュルブルクリンクでどのような挙動を示すのか、興味があると同時に期待しています。ノルドシュライフェは高速コーナーと低速コーナーが混在し、バンプも多いテクニカルなコース。このサーキットを攻略することができれば、どのサーキットでも速く走ることができるでしょう」

 

 

TEXT/相原俊樹(Toshiki AIHARA)