【TOPIC】美しきイースターエッグの中に潜むロールスロイスの象徴。

公開日 : 2018/10/26 11:55 最終更新日 : 2018/10/26 11:55

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ロールス・ロイスが「スピリット・オブ・エクスタシー・ファベルジェエッグ」を発表して話題を呼んでいる。

 

ファベルジェエッグとは、ロシア人金細工師ピョートル・カール・ファベルジェによる、イースター・エッグをモチーフにした卵型の宝飾品のこと。なかでもファベルジェが1885〜1893年に製作してロマノフ王朝のロシア皇帝アレクサンドル3世に収めた10個と、その後、1916年までのニコライ2世が治世した時代に製作した40個は「インペリアル」と称して珍重される。

 

 

ファベルジェは100年以上の歴史を超えて、今やモダンジュエリーの超一流ブランドに成長、ジュエリーを始めとするハイエンドな製品を広範囲に提供している。

 

スピリット・オブ・エクスタシー・ファベルジェエッグは、ロールス・ロイスとファベルジェとのコラボレーションにより完成したワンオフの逸品。ロールスが提示したデザインアイデアを受けたファベルジェ側がレンダリングを描き、7人の熟練クラフトマンからなるチームが腕に縒りを掛けて完成させた。

 

 

高さは160mm、重さは400g。エッグは18金ホワイトゴールドに手彫りのエナメル ギローシュ紋様をあしらった台座に立つ。ローズゴールドのアームがエッグを形作るとともに、1911年よりロールスのラジエターを飾るスピリット・オブ・エクスタシーの周囲を囲んでガードの役を果たす。当該の女神像は無垢のフロステッド・ロッククリスタルからクラフトマンが削り出した。

 

 

ほぼ10カラットの丸形ホワイトダイアモンドを散りばめたアームが放射状に開くと、スピリット・オブ・エクスタシーとともに、390カラットを超えるアメシストが現れる。エナメルとアメシストが放つパープルの色合いは、今や歴史的所産となったファベルジェエッグへのオマージュである。

アームは目立たないように台座に取り付けられたレバーにより開閉する。ロールスはCADを駆使した設計で、「極めて複雑なメカニズムで作動する」とだけいい、開閉機構の詳細は明かしていない。

 

 

スピリット・オブ・エクスタシー・ファベルジェエッグは10月23日、英国ウエストサセックス州・グッドウッドのハウス・オブ・ロールス・ロイスでデビューし、クリスマスシーズン中はファベルジェのロンドンショールームにて一般に披露される。然るのち、ロールスとファベルジェの両ブランドを愛する、さるコレクターの邸宅にて静かに暮らすことになる。

 

 

TEXT/相原俊樹(Toshiki AIHARA)