【プロトタイプ試乗】次期「ポルシェ 911 カレラ」=992型の進化を実感!

2018/10/22 17:55

PORSCHE 992 Carrera S

Prototype

ポルシェ 992 カレラS プロトタイプ

 

 

REPORT/Kyle Fortune

TRANSLATION/相原俊樹(Toshiki AIHARA)

 

 

正式デビューは11月。カレラSからリリース!

 

「今、多忙を極めています」

 

ポルシェのテスト担当チームリーダー、アレックス・エルンストが語る。彼がそう言うのも無理はない。私はこれから生産前プロトタイプの「992」に試乗するのだが、そのすぐあとに同社のトップが乗って最終ゴーサインを出すのだという。次期911カレラはロサンゼルス・モーターショー2018にてデビューの予定。そして同ショーは11月末に開幕する。エルンストにはやることが山ほどあるのだ。

 

本稿執筆時、ポルシェは4つの大きなテストを進めている。私が参加するのはそのうちのひとつ、サンフランシスコ市街地と郊外を舞台にしたテストだ。911/718プロダクトライン担当副社長のアウグスト・アハライトナーが話を引き継ぐ。

 

「ナローボディの911は過去のものとなりました」

 

開口一番、彼はこう言い切る。

 

「992カレラは、すべてのモデルが今日の試乗車と同じ外寸になります。リヤは現行型911 GTSと同じ幅に、フロントトレッドは現行型より40mm広くなります。またスタイリングの理由からフロントのオーバーハングが20mm伸び、全高は5mmだけ高くなります」

 

 

992カレラはSの場合、フロント20インチ、リヤ21インチという具合に前後で異なるサイズのタイヤを履く。大径リヤタイヤと拡幅したフロントトレッドの相乗効果で、ポルシェはリヤスタビライザーの剛性をやや低めることができた。結果として、コーナー脱出時、パワーオンの際に、より大きなトラクションがリヤアクスルに掛かるようになった。

 

今日乗るのは992カレラSクーペだが、PDKとMT、オプションのスポーツシャシー仕様と標準仕様というように異なるスペックのクルマが集まっている。ちなみにスポーツシャシーでは地上高が約10mm低くなり、やや大型のフロントスポイラーを備える。

 

各モデルの導入時期も紹介しておこう。まずLAではRWDの「カレラS」と4WDの「カレラ4S」がデビューする。どちらもPDK仕様のみ。ベーシックモデルの「カレラ」は2019年に登場し、その際7速MTが選択肢に加わる。「カブリオレ」がカタログに載るのもやはり2019年だ。

 

 

アハライトナーの言葉を借りれば、992は「オールニュー」であって、991の発展型と片付けるのは間違いだという。もちろん991からキャリーオーバーするコンポーネントもあって、例えば3リッターターボのブロックは991の基本を踏襲するが、それでも大幅にリバイスの手が入っている。とりわけフラット6のマウント方法が大きく変わった。アハライトナーに解説してもらおう。

 

「左右シリンダーヘッドを結ぶリンクを設け、ボディを構成する縦方向メンバーと直に繋げました。これで構造全体の剛性が上がり、ガッチリとした感触を得られます。とりわけカブリオレではその効果が顕著に表れています」

 

厳しさの度合いを増す排ガス規制に対応すべく、エンジン全体を見直した。吸気系は完全な新設計で、ピエゾインジェクターを採用して燃焼効率の向上を図ったのは重要な変更点だ。