新型「ポルシェ935」、その開発の裏側とは。

2019/02/03 17:55

Porsche 935

ポルシェ935

 

 

「911 GT2 RS」をベースに伝説のレーシングカーが復活。

 

2018年に蘇った「ポルシェ935」は、ポルシェ・ファンの間で大きなセンセーションを呼ぶことになった。

 

ラグナセカで行われたイベント「レンシュポルト・リユニオン」で発表後、「911 GT2 RS」をベースに製作された新型「ポルシェ935」は77台限定で生産されている。

 

「フラットノーズ・プロジェクト」と呼ばれた「935」復活計画は、ポルシェ社内でもごくごく一部が知る極秘プロジェクトだった。車両テストは最終段階まで行われず、ヴァイザッハで粛々と開発が続けられた。当然、カルフォルニアのラグナセカでアンベールされた時の衝撃は、凄まじいものだった。デザインを担当したグラント・ラーソンと開発チームは、秘密を公にできる発表の瞬間を心から待ち望んでいた。

 

 

世界中の耐久レースを制したグループ5「935」。

 

初代ポルシェ935は、911(930)をベースに開発されたグループ5規定のレーシングカー。1977年から1986年にかけて、ル・マン24時間レース、セブリング12時間レースをはじめとする、数々の耐久レースで勝利を記録。1976〜1979年は4年連続で「FIAワールドチャンピオンシップ」のメイクスタイトルをポルシェにもたらしている。

 

935はその美しい「マルティーニ・カラー」とともに多くのレースファンを惹きつけた。また、1978年のル・マン24時間を走ったロングテール仕様の「モビー・ディック」は特に人気の高いモデルだ。

 

 

制限なく自由に行われたデザインと開発。

 

「伝説的な935の後継車を手がけることに、私たちひとりひとりが最初の瞬間から誇りを持っていました。しかし、我々のビジョンを具現化する時間はあまりありませんでした。 3~4日でエクステリアデザインを作らなければならなかったのです」と、ラーソン(写真上)は振り返る。

 

「このプロジェクトが特別だったのは、すべてを自由にできたことにあります。ナンバー取得を目指していなかったので、制限は何もありませんでした。デザイナーもエンジニアも望む通りにできました。だからこそ、プロジェクトの初期段階から我々のチームのモチベーションは非常に高かったのです。こんな経験、めったにありませんから」と、これまでカレラGT、997、ボクスターなどをデザインしてきたラーソンは、肩をすくめる。

 

 

911 GT2 RSをベースに開発された、「ポルシェ935」はクラブスポーツイベントやサーキット走行のみで使用される。ボディパーツの多くはカーボンファイバーが使用され、マルティーニのロゴも含めてカラーリングは「モビー・ディック」へのオマージュだ。