ロールス・ロイス 103EXがグッドウッドに帰還。今もなお鮮烈な究極の未来系ショーファードリブン

ロールス・ロイス_103EX_グッドウッド帰還_専用トランスポーター_サイドイメージ

Rolls Royce 103 EX

ロールス・ロイス 103 EX

 

 

秘書エレノアが“同乗”するEV

 

“次の100年”を想像して2016年に作られたロールス・ロイスのコンセプトカー「ビジョン ネクスト 100」が、4年にわたる世界ツアーを経て故郷のグッドウッドに帰ってきた。「103EX」のコードネームで開発が進められてきた、100年後のショーファードリブンの姿を提案する完全自動運転EVコンセプトだ。

 

103EXが示すのは、自動運転システムが乗員をうやうやしく運ぶフルEVの形。つまり、ショーファーのいないショーファードリブンといえる。人工知能を搭載しあらゆるものが連携される103EXは、ラグジュアリーモデルの未来そのものを表している、とロールス・ロイスは主張する。

 

ロールス・ロイス_103EX_グッドウッド帰還_右フロントイメージ

 

鍵となる4つのテーマは、パーソナル ビジョン(個々人の好みの反映)/エフォートレス ジャーニー(くつろぎの旅)/グランド サンクチュアリー(このうえない聖域)/グランド アライバル(気高い登場)。

 

全長は5.9メートル、全高1.6メートルという堂々たる車体寸法は、ファントム エクステンデッド ホイールベースと同等。パンテオングリルの上にすっくと立つスピリット・オブ・エクスタシーの姿は、1920年代のファントムを想起させる。

 

ロールス・ロイス_103EX_グッドウッド帰還_専属スタッフイメージ

 

乗降をエレガンスにこなせることはロールス・ロイスにとって必要不可欠な要件だが、103EXはその点も完璧。ガラス製のキャノピーが車両左側のヒンジを軸に大きく開いた後、コーチドアが静かにオープン。ランニングボード下から足元を支えるステップが登場し、レッドカーペットよろしく赤い照明が路面を照らすシークエンスまで用意されている。

 

「ハイ、メルセデス」や「オーケー、BMW」のような自然対話式音声認識機能として、103EXには「ボイス・オブ・エレノア」が搭載される。キャビン前面を占めるOLEDスクリーン上にはエレノアのビジュアルキューが表示され、乗員は彼女に旅程や目的地など様々なあれこれを尋ねることができる。

 

もちろんエレノアは、スピリット・オブ・エクスタシーのモデルであったと言われているエレノア・ヴェラスコ・ソーントンの名を借りたもの。世界初の自動車雑誌『ザ・カー・イラストレイテッド』の創刊者ジョン・スコット・モンタギュー卿の秘書を務めたエレノアが乗車しているとなれば、有能なアシスタントとして働くことだろう。

 

ロールス・ロイス_103EX_グッドウッド帰還_インテリア正面イメージ

 

専属のスタッフが世界を随伴

 

英カムデンの中心部にある、かつて鉄道の転車台だった場所を利用した巨大なライブ会場「ラウンドハウス」での初お披露目の後に、103EXは本拠地グッドウッドで短期間展示。その後世界中の顧客やメディアを訪ねる長い旅路についていた。

 

この度103EXは専用に設計された特別輸送車で4年ぶりに故郷へ凱旋。巡業期間中のメインテナンスは、エクスペリメンタル(実験)ビークル チームの専門家がつきそい徹底管理した。音もなく厳かにショールーム内へ滑りこむ様子を、グッドウッドのスタッフがファンファーレとともに見守った。

 

ロールス・ロイス_103EX_グッドウッド帰還_ラゲージイメージ

 

ロールス・ロイス・モーター・カーズのトルステン・ミュラー-エトヴェシュCEOは語る。「103EXが我が家に帰ってきてくれたことを嬉しく思っています。ロールス・ロイスに入って間もないスタッフにとっては、我々が作った作品の中でももっとも重要な一台に位置づけられる103EXを知る良い機会になるでしょう」

 

「我々にとっての初めての完全自動運転EVとして、103EXが意味するものは極めて大きいのです。ロールス・ロイスが電気を未来の自動車の原動力と考えていることを明確に示しています。自動運転とコネクティビティ、余裕のある空間構成と美しくラグジュアリーな装備の一切を備えた革新的なモビリティを予想したものでもあります。もちろん、それぞれのクルマは顧客の皆様のお好みごとに特別な仕立てになっているはずです」

 

ロールス・ロイス_103EX_グッドウッド帰還_ドアオープンイメージ

 

ステアリングもペダルもない、ショーファーもいない未来のロールス・ロイス。103EXが乗員を迎えるドア開閉のシークエンスや室内の様子は、動画で確認することができる。