フェラーリの世界観を表現した「ウニベルソ・フェラーリ」をレポート! 最新から希少車まで代表作が集結

ポルトフィーノと488ピスタ・スパイダー

Universo Ferrari

ウニベルソ・フェラーリ

 

 

独自の世界観を築き上げた証明

 

フェラーリは、同社が所有するフィオラーノ・サーキットに隣接した特設の大型施設において「Universo Ferrari(ウニベルソ・フェラーリ=フェラーリの世界)」とネーミングされたエキシビションを、2019年9月のほぼ1ヵ月間の会期で開催した。このイベントはカスタマーやファンに、そのタイトル名が物語るように改めてフェラーリというブランドが持つ魅力を伝えるためのものだ。ゲストは基本的にはフェラーリのカスタマーがメインだが、会期中には一般のファンが見学できる2回のウイークエンドも用意されていた。

 

スクーデリア・フェラーリが創設90周年にあたる2019年。それを記念した最新モデル「SF90 ストラダーレ」が中央にディスプレイされたホール

 

レースこそフェラーリ! その重みを実感

 

ウニベルソ・フェラーリは、複数のホールで構成されたエキシビションだが、レセプションで受付けを済ませたゲストがまず迎え入れられるのは、2019年が創設90周年にあたるスクーデリア・フェラーリの最新モデルとなる「SF90」がセンターにディスプレイされたホール。ここではフェラーリの情熱が、いつの時代も常にスクーデリア・フェラーリから受け継がれたものであり、またフェラーリの歴史においてそれは何物にも代えがたい、そして他社にはない特別な存在であることが解説される。ホール内には、今年のベルギーGPにおいてシャルル・ルクレールが勝利を飾った際に授与されたトロフィーも展示されていたが、仮にこのエキシビションが常設されるのならば、その数はこれからも増え続けていくことは間違いないところだ。

 

クラシケのホールに展示される「250GTO」。1962〜1964年にかけてワールド・マニファクチャラーズ選手権を席巻した希少な個体を見られたのもこのイベントの特徴

 

クラシケが手掛けた250GTOも展示

 

最新のF1マシンを鑑賞したゲストが次に足を運ぶのはクラシケ=クラシックのホール。フェラーリがクラシック部門のクラシケを運営していることは、カスタマーならずとも広く知られているところだが、このホールで主役を担っていたのは、1962年から1964年にかけてワールド・マニファクチャラーズ選手権を席巻した「250GTO」。展示車は1964年のタルガ・フローリオで総合9位に輝いた戦績を持つS/N:3445GTだ。フェラーリ・クラシケの手によって当時のままにレストアされたその姿は、まさに時空を超えて現代に復活したという表現がぴったりとくる。

 

スペシャルカスタマーのための世界観を表現したコルセ・クリエンティのホール。FXX-K Evoやラ フェラーリが展示されていた

 

ジェントルマンドライバーに向けたホールに圧倒

 

さらにフェラーリを所有することで、カスタマーのライフスタイルはどのようなものになるのかを象徴する「ラ フェラーリ アペルタ」と「FXX-K Evo」が展示されたホール。そして「488 GTE」や「488 チャレンジ」などの展示で、カスタマーレーシング部門のコルサ・クリエンティの活動を紹介するホール。先日ここにウニベルソ・フェラーリで世界初公開された「812 GTS」や「F8 スパイダー」といった最新モデルを始め、モーターショーの会場を再現したホールなど、ゲストをさまざまな方向から解説とともに楽しませる趣向がこのエキシビションには用意されていた。

 

最後にたどり着くのはオープンスペース。そこには新たに設けられたICONAシリーズのSP1&SP2が待ち受けている。

 

最終章は、近未来に続く新シリーズ「ICONA」

 

ホールから野外のオープンスペースに歩を進めると、そこには少量生産を前提としたフェラーリの新シリーズ、ICONAのファースト・モデルとなる「SP1」の姿もあった。隣接するフィオラーノのテスト・トラックには、フェラーリの現行モデルがディスプレイされ、カスタマーはそれをテストドライブすることも可能だという。

 

このウニベルソ・フェラーリ、訪問することができなかったカスタマーやファンにとっては残念なことだろう。できることならば、F1GPを転戦するスクーデリア・フェラーリと同じように、世界各国を巡ってほしいと思ったのはいうまでもない。

 

 

REPORT/山崎元裕(Motohiro YAMAZAKI)