ドイツの『アウトビルト クラシック』誌が選ぶ「ゴールデン・クラシック賞」でメルセデスが4冠獲得

アウトビルト クラシックのアワード4部門を受賞、1954年式SL300のフロントスタイル

Mercedes-Benz 300 SL “Gullwing”

メルセデス・ベンツ 300SL “ガルウィング”

 

 

今年の“掘り出し物”は納屋から発見された300SLに

 

ドイツのヒストリックカー専門誌『アウトビルト クラシック(Auto Bild Klassik)』が選ぶ、「ゴールデン・クラシック(Goldener Klassiker)」の各賞が10月29日に発表され、メルセデス・ベンツが4つの部門で賞を獲得した。

 

『アウトビルト クラシック』の読者投票によって選ばれたのは、サルーン部門の1979年式「W126型 Sクラス」、カブリオレ&ロードスター部門の1989年式「R129型 SL」、オフロードビークル部門は40年以上も製造され続けてきたとして1979年式「W460型 Gクラス」が選出。

 

そして、今年一番の掘り出し物部門(Discovery of the year)は、アメリカ・フロリダ州の納屋で発見された「W198型 300 SL」が獲得している。

 

ドイツのクラシックカー専門誌『アウトビルト クラシック』が読者投票を元に選ぶゴールデン・クラシック各賞を発表。メルセデス・ベンツは4部門を受賞した

 

読者投票によりメルセデス・ベンツの4車種が受賞

 

100台を超える候補車種の中から、今回、以下の車種が金賞を獲得している。

 

・スモールカー&コンパクト部門:1949年式 シトロエン2CV
・サルーン部門:1979年式 メルセデス・ベンツW126型 Sクラス
・スポーツカー&クーペ:1969年式 フォルクスワーゲン・ポルシェ 914
・カブリオレ&ロードスター部門:1989年式 メルセデス・ベンツR129型 SL
・オフロードビークル部門:1979年式 メルセデス・ベンツW460型 Gクラス
・クラシック・オブ・フューチャー「テクノロジー部門」:ランドローバーのクリアサイトグラウンドビュー
・クラシック・オブ・フューチャー「運転する歓び部門」:ポルシェ 911 ターボ(タイプ992)
・クラシック・オブ・フューチャー「デザイン部門」:ポルシェ 911 スピードスター(タイプ991)
・今年一番の掘り出し物部門:メルセデス・ベンツ W198型 300 SL “ガルウイング”
・レストア・オブ・ザ・イヤー: ポルシェ 917-001(ポルシェAG)

 

今回、メルセデスは最多となる4部門で受賞。メルセデス・ベンツ・クラシックの責任者であるクリスチャン・ブッケは、10月29日にシュトゥットガルトのポルシェ・ミュージアムで開催されたゴールデン・クラシック授賞式において、「このたびは『アウトビルト クラシック』の読者が選ぶ金賞を4つも受賞できたことを、心から誇りに思います」と、喜びを語った。

 

掘り出し物部門を受賞したメルセデス・ベンツ300SL “ガルウイング”。1954年に生産された後にアメリカへと渡り、2016年まで納屋に保存されていた。その後「ALL TIME STARS」によってレストアされ、2019年3月にレストア後初公開

 

メルセデスのALL TIME STARSによってレストアを敢行

 

掘り出し物部門(Discovery of the year)を受賞した、シャシーナンバー43の W198型 300 SL “ガルウイング”は、1954年にシュトゥットガルトの工場で生産され、同年末にフロリダ州のマイアミのオーナーにデリバリー。1960年代、この300SLはリペイントされる予定になっていたが、その作業が行われることはなくガレージに長らく保存されることになった。

 

そして、2016年に発見。メルセデスが手がけるヒストリックカー再生プログラムの「ALL TIME STARS」によってレストアされ、2019年3月にマイアミで行われた「アメリア・アイランド・コンクールデレガンス(Amelia Island Concours d’Elegance)」でレストア後初公開された。

 

その後、ドイツ・エッセンで開催された「2019 テクノクラシカ・スペシャリスト・エキシビション」においてヨーロッパ初お披露目され、新たなオーナーに販売されている。

 

『アウトビルト・クラシック』のゴールデン・クラシック賞サルーン部門を受賞したメルセデス・ベンツW126型 Sクラス。その先進性や優れたエアロダイナミクスなどへ高い評価が集まった

 

Mercedes-Benz S-Class W126

メルセデス・ベンツ Sクラス W126

 

40年前とは思えない先進性を備えたW126型Sクラス

 

今から40年前の1979年9月、フランクフルト・モーターショーで発表されたW126型Sクラスは、1991年まで生産。当時の最先端をいくラグジュアリーサルーンとして登場したW126型は、モダンなデザインを纏っていただけでなく、エアバッグなどの最新テクノロジー、同時代のライバルから一線を画する洗練されたエアロダイナミクスを備えていた。

 

歴代メルセデスの最上級セダンのなかでも最も成功を収めた1台と言われており、ヒストリックカーとなった現在でも非常に高い人気を誇っている。

 

メルセデス・ベンツのラグジュアリーオープンモデルとなるSL 。今回カブリオレ&ロードスター部門で金賞を受賞したR129型は4世代目のSLとなり、現在はモダンクラシックとして人気が高まっている

 

Mercedes-Benz SL R129

メルセデス・ベンツ SL R129

 

ブルーノ・サッコらしさが刻まれた張りのあるデザイン

 

R129型SLは、1989年3月にジュネーブ・モーターショーでデビュー。1989年から2001年にかけて合計20万4940台が製造された。

 

R129型SLは当時のヘッドデザイナーであったブルーノ・サッコらしさが刻まれた、張りのあるボディラインに楔形のアクセントを加えたエクステリアを持つ。また、優れた空力特性を備えており、自動折りたたみ式ロールバー、一体成型シートなど、当時の最先端を誇る革新的な機能を備えていた。

 

現在、R129型SLは、扱いやすいモダンクラシックとして世界各国で人気を集めている。

 

40年にも及ぶモデルライフはメルセデス・ベンツブランドでは最長。近年では元々有する質実剛健さがシティユースにも映え、ラグジュアリーなクロスカントリーモデルとしても人気を博す

 

Mercedes-Benz G-Class

メルセデス・ベンツ Gクラス

 

軍用車両からクロスカントリーモデルへと進化したGクラス

 

1979年、メルセデス・ベンツは歴史的なクロスカントリー車両を発表。現在Gクラスとして知られている「ゲレンデヴァーゲン」は、もともと軍用車両として企画されており、オーストリアのシュタイア・ダイムラー・プフ社との共同開発により誕生した。

 

当初は作業現場などで重宝されていたGクラスだが、継続的な開発により快適性が大幅に向上。オフロードだけでなく、シティユースでも人気を集めることになる。2018年には内外装を大幅に改良した現行モデルがデビューしている。

 

2019年10月18日から、メルセデス・ベンツ・ミュージアムでは「G-Schichten(Gのストーリー)」と銘打たれた特別展示を実施。11台の歴代モデルや様々な資料を通して、メルセデス・ブランド最長のシリーズとして君臨するGクラスの“物語”を紐解くことができる。この特別展示は2020年4月まで行われる予定だ。