ロールス・ロイス「カリナン」の“ブラックバッジ”が日本上陸。価格発表と同時に予約スタート

ロールス・ロイス カリナン ブラックバッジのフロントイメージ

Rolls-Royce Cullinan Black Badge

ロールス・ロイス カリナン ブラックバッジ

 

 

日本で4割を占める人気の“ブラックバッジ”

 

ロールス・ロイス・モーター・カーズは、2019年11月13日、SUV「カリナン」の“ブラックバッジ”シリーズを日本プレミアし、価格を発表。同時に予約販売の受け付けを開始した。車両価格は4530万円からで、納車スタートは2020年第1四半期を予定している。

 

ロールス・ロイス カリナン ブラックバッジのサイドビュー

ロールス・ロイスの慣例通り、4万4000色のパレットや特注色にも対応するが、カリナン ブラックバッジでもっとも多いと予想される外板色はやはり「ブラック」という。今回の日本プレミアで用意されていたローンチモデルは、「トワイライト・パープル」だった

 

いまから3年前、2016年に登場したロールス・ロイスの新たなビスポークシリーズとして“ブラックバッジ”が誕生。「ドライバーオリエンテッドなロールス・ロイス」という、自らの型を破る個性を打ち出した。

 

曰く、「ロールス・ロイスのオルター・エゴ(分身)」として生まれた“ブラックバッジ”シリーズは好評をもって迎えられ、レイス、ゴースト、続いてドーンへと次々展開。日本市場では4割の顧客がブラックバッジを選択するほどの人気となっている。

 

好調に受注を重ねるカリナンに、注目の“ブラックバッジ”が追加されれば、一層の基盤強化と顧客年齢層の若返りが加速するはずだ。

 

ロールス・ロイス カリナン ブラックバッジのコクピットイメージ

2016年にレイスで導入をスタートしたビスポークシリーズのブラックバッジは、「ドライバーオリエンテッドなロールス・ロイス」という意外性のあるコンセプトで話題を呼んだ。若年層を中心にロールス・ロイスへ新しい顧客を呼び込んでいる

 

もっともダークなスピリット・オブ・エクスタシー

 

若く冒険心に溢れる顧客の要望を満たすロールス・ロイス初のSUV「カリナン」は、2018年に登場。スーパーラグジュアリーSUVの頂点を標榜したロールス・ロイスは、荒野や山河だけでなく、“ブラックバッジ”をまとうことで都会のフロンティアにも進出しようとしている。

 

カリナン ブラックバッジの外装色は、ロールス・ロイスがラインナップする4万4000通りのパレットはもとより、もちろん個別にビスポークカラーをオーダーすることも可能。もっとも注文が多いと予想されるのはもちろんブラックだ。鏡のようなボディに量感のある黒塗装を施すと、まるで漆のように奥深い肌合いが生まれる。

 

パンテオングリルの上に佇むスピリット・オブ・エクスタシーも、ブラックバッジ流の黒い衣装仕立て。足元のプレート部分に至るまでブラック仕上げとしたのは、同シリーズ中ではカリナンのみだ。

 

ロールス・ロイス カリナン ブラックバッジのホイール&キャリパーイメージ

見栄えだけでなく、ハード面にもブラックバッジらしいドライバーを刺激するチューニングがなされている。ブレーキキャリパーはスポーティな雰囲気のレッド塗装仕立て

 

同社初のカラードキャリパーも採用

 

もうひとつのアイコンである“ダブルRバッジ”も、通常の「クロム地ベースにブラックロゴ」を反転させた「ブラック地ベースにクロムロゴ」へ。フロントグリル周りや、下部エアインレットのフィニッシャーもダークトーンのクロム仕上げである一方、グリル内の縦型バーは通常と同じポリッシュ仕上げとすることで、鮮やかなコントラストを生み出している。

 

足元には専用デザインの22インチ鍛造アルミホイールを装着。ギアを思わせる形状のスポークの向こう側には、ロールス・ロイスが今回初めて採用したレッド塗装仕上げのキャリパーが覗く。ハイグロスの赤は、クルマの持つ高い制動力を仄めかす役割も備えている。

 

ロールス・ロイス カリナン ブラックバッジのセンターコンソールイメージ

21日間かけて作られるカーボントリム。これまでにないカーボンの意匠は、まるで工芸細工のよう

 

21日間かけて生まれるカーボントリム

 

また、同社のデザイナーとエンジニア、職人は「ネイキッド・ウィーヴ・カーボン」と呼ぶ新しいカーボン加飾パネルを開発。三次元の織り地が生み出す複雑な幾何学模様は、通常カーボンと聞いて思い浮かべるパターンとはまったく違う。テクニカルで先進的でありながら、寄木や象嵌といった繊細な工芸品も彷彿させる。

 

このカーボンは、1枚ごとに6層のラッカー塗装を施し、72時間かけて硬化。その後、鏡面になるまで手作業で丹念に磨き上げていくのだが、ここまでの工程にかかる時間はなんと21日間。しかも、車内に使われる23箇所の装着部分すべての仕上げ品質が均一でなければならず、光の反射が同じであるかどうか、熟練の担当者ひとりが一枚一枚を確認するという。

 

また、室内を飾る装備として、夜空を再現した「スターライトヘッドライナー」も用意。天井材に光ファイバー1344本を手作業で配し、さらに前席頭上を中心に8パターンの流れ星がランダムに投影するギミックまで採用している。

 

ロールス・ロイス カリナン ブラックバッジのリヤシートイメージ

リヤシートのアームレスト部分にはインフィニティ(無限大)を表す記号を刺繍。ブラックバッジのもつ無限のパワーを表現するものとして、シリーズのアイコンとして採用している

 

リヤシートのアームレストやスカッフプレート、アナログ時計のケースなどにあしらわれたレムニスケート(連珠形)は、ブラックバッジの溢れ出るパワーを象徴する記号。これは、かつてマルコム・キャンベル卿が水上速度記録を樹立した、ロールス・ロイス製エンジン搭載パワーボード「ブルーバード K3」の船体に描かれていたもの。すなわち、ロールス・ロイスの原動機が秘めた無限大のパワーを意味していた。

 

ロールス・ロイス カリナン ブラックバッジのV12エンジンイメージ

エンジンパワーはノーマル比で+29ps/50Nmの600ps/900Nmに引き上げた。パフォーマンスの向上に合わせて、サスペンションやブレーキなどシャシー性能にも手を入れている

 

キャラクターを際立たせるハード面の改良

 

カリナンもロールス・ロイス独自のオールアルミ製スペースフレーム「アーキテクチャー・オブ・ラグジュアリー」を採用しており、軽量かつ高剛性な体躯を与えられている。

 

その巨大なボディの推進力は、6.75リッターのV12ツインターボユニット。ノーマルのままでも十分過ぎる力を蓄えているが、ブラックバッジのキャラクターに鑑み、出力を29psプラスして600psに、トルクを50Nm増の900Nmまで引き上げた。

 

ZF製8速ATやスロットルの特性、サスペンションなども専用のセッティングとなり、「魔法の絨毯」と呼ばれる乗り心地はそのままに、引き締った走りにも対応するよう注意深く開発されたという。また、ブレーキの制動タイミングも早めにし、ペダルのストロークも短く設定するとともに、ベンチレーションも見直してブレーキング性能を高めている。

 

新しいエキゾーストシステムも採用しており、シフトレバーに備わる「Low」ボタンを押すと、V12が「バッソ・プロフォンド(バスの中でも特に低く深い声域)」のような深みのある威圧的なサウンドを発する。

 

ロールス・ロイス カリナン ブラックバッジのリヤビュー

見栄えのみならず、運動性能などハード面にも変更を施しているブラックバッジは、3年超におよぶ一連の厳しい製品テストをクリアしてようやく完成したという

 

ブラックバッジがロールス・ロイスにもたらすもの

 

ブラックバッジは、ロールス・ロイスの誇る“ビスポークの可能性”のひとつを提示する。

 

ロールス・ロイスを買うということは、単に車両を手に入れるだけでなく、ビスポークをするということも価値に含まれる。「The only limit is your imagination」というタグラインが示すとおり、ロールス・ロイスのビスポーク部門は、顧客の想像力に応じてあらゆる答えを提案するからだ。

 

グッドウッドを訪れた顧客に、ビスポーク部門のスタッフは、どんなスーツを好むか、所有しているヨットの室内はどんな装飾か、趣味は何か、様々なヒアリングを行うという。そうして顧客の胸のうち、頭の中にあるイメージを引き出して、自動車づくりのプロフェッショナルとして、クルマのパーツや素材に彼らの真の望みを落とし込み、提案をするのだ。

 

未来の愛車の姿を思い描かせるその部屋には、何十、何百という革や塗料のサンプルはもとより、宇宙をイメージさせる隕石など、顧客のインスピレーションをかきたてるための様々なマテリアルやガジェットなどを用意しているそうだ。

 

顧客側の想像が膨らめば膨らむほど、ロールス・ロイスのビスポークの可能性も拡大する。カリナン ブラックバッジが若く新しい顧客を呼びよせるほど、同社のものづくりはさらに進化を続けるだろう。

 

【SPECIFICATION】

ロールス・ロイス カリナン ブラックバッジ

ボディサイズ:全長5340 全幅2000 全高1835mm
ホイールベース:3295mm
車両重量:2720kg
エンジン:V型12気筒DOHC48バルブツインターボ
総排気量:6748cc
最高出力:441kW(600ps)/5250rpm
最大トルク:900Nm/1700-4000rpm
トランスミッション:8速AT
駆動方式:AWD

タイヤサイズ:前255/50R21 後285/45R21

 

車両本体価格:4530万円(消費税10%込)