マクラーレン・コンポジット・テクノロジー・センターにおいて複合素材に関する200名の新規雇用を計画

マクラーレン・コンポジット・テクノロジー・センターの外観

自動車以外の幅広い分野からも人材を活用

 

マクラーレン・オートモーティブは、イングランド北部ヨークシャーに5000万ポンドを投資して建設した「マクラーレン・コンポジット・テクノロジー・センター(MCTC)」において、多くの新規雇用を行う計画を発表した。

 

今回、MCTCでは造船部門、繊維貿易、スポーツ用品産業など幅広い分野での経験を重視。来年にも予定しているMCTCのフル稼働を前に200名の研修生が採用される予定だ。この中には、近年英国で推奨されている、学士号または修士号が取得可能な「見習い学位」としての入社も含まれている。

 

MCTCは、カーボンファイバーなど軽量複合素材の分野で世界をリードすることを目指し2018年に完成。マクラーレンは中期ビジネスプラン「Track25」に基づき、2024年までにすべてのラインナップをハイブリッド化する計画を持っている。モーターやバッテリーなどの重量物の搭載に伴い、各コンポーネンツの大幅な軽量化が必要不可欠とされており、複合素材の開発は急務と言える。

 

マクラーレン・コンポジット・テクノロジー・センターではカーボンを始めとする複合素材の研究を進めている。2019年の3月にはプロトタイプのモノセルシャシータブを完成させた

 

3月に最初のカーボン製モノセルシャシータブが完成

 

2019年の3月にはMCTCにおいて最初のプロトタイプ・カーボン製モノセルシャシータブが完成。今後、本格稼働すると、超軽量・高剛性なシャシータブがMCTCで製造され、約170マイル離れたウォーキングの「マクラーレン・プロダクション・センター(MPC)」へと搬送される。

 

MPCにおいてパワートレイン、ギヤボックス、ボディパネル、電装システム、ホイール、タイヤなどが手作業で装着されてマクラーレン製スーパースポーツは完成する。そして英国市場の他、世界中のマーケットへと輸送されるが、昨年マクラーレンが製造した約4800台のスーパースポーツのうち90%以上は英国外に輸出された。

 

また、MCTCが本格的に稼働することで、地元ヨークシャーには1億ポンド以上の経済効果も見込まれている。新たに雇用されたスタッフは、マクラーレンにて世界的なビジネスに携わることになる。

 

MCTCで製造されたカーボンシャシーはウォーキングのマクラーレン・プロダクション・センターに送られ、生産工程の多くを手作業で行った後に完成する

 

自動車業界を越えた複合素材の進化・発展に寄与

 

マクラーレン・オートモーティブの最高経営責任者を務めるマイク・フルーウィットは、ヨークシャーにおいて大規模な新規雇用を行うことについて以下のようにコメントした。

 

「マクラーレンは、高度な製造技術が求められる軽量素材をこれまでの自動車生産では考えられないレベルで活用しています。そのため、自動車業界に関連していなかった様々なスキルが求められているのです」

 

「今回、我々は研修生に加えて見習い学位としての雇用も考えています。 彼らが取り組んでいる高度な技術とプロセスは、自動車だけでなく他の分野において軽量で効率的な製品に活用される可能性があります。つまり高度な専門知識がマクラーレンの革新性を推し進めるだけでなく、英国が複合素材のグローバルリーダーとなるために役立つことになります」