ラグジュアリーの概念は次の10年でどう変わる? レクサスが調査レポートを発信

レクサスのラグジュアリーレポートイメージ

次世代の「ラグジュアリー」に求められる5つの条件

 

そう遠くない昔、電気を使って灯る照明は人々にとってラグジュアリーなものと考えられていた。携帯電話だってほんのすこし前までは贅沢品だった。つまり「何がラグジュアリーなのか」は技術が進化し文化が移ろうたびに変わっていくのである。

 

時代は第4次産業革命に突入しようとしている。ビッグデータ、IoT、AIがコアとなり、人々は超スマート社会の中に暮らすようになるという。その中で人間は何を贅沢と感じるようになるのだろうか。

 

新しい10年が幕を開けたいま、北米レクサスが3200名のアメリカ人を対象に「次世代のラグジュアリー」についての調査を行なった。次の10年のラグジュアリーが備えるべき条件とは何か。アンケートからそのヒントを読み取ってみたい。

 

条件その1=素晴らしい経験ととびきりのクオリティ

 

クオリティの高さがラグジュアリーに求められるのはこれまで通りだが、現代の人々は財産よりも経験の方をさらに重んじる傾向がある。56%のアメリカ人は、富を膨らませることよりも経験を重視するライフスタイルこそがラグジュアリーという概念にふさわしいと感じているという。この傾向は、そのまた次の10年にも変わらず続くことが予測される。

 

とくにミレニアル世代と言われる21〜38歳の若者たちは、ジェネレーションX(39〜54歳)やベビーブーム世代(55〜73歳)に比べると、物品よりも経験を大切にする風潮は長く続くと信じている。じつにミレニアル世代の82%、ジェネレーションXの75%、ベビーブーム世代の65%が、次のそのまたその次の10年までこの流れは変わらないと感じているようだ。

 

将来的に成功する高級ブランドは、製品のクオリティと経験の質というものを切り分けて考えるようになるだろう。86%のアメリカ人は、ラグジュアリーブランドに素晴らしい経験を求めている。つまり、ニーズに対する敏感な反応であったり、専門家による万全のサポート、そして個々人への細やかな対応が求められる。顧客の名前はもちろんのこと、たとえば香りや照明、ムードといった感覚的な好みにも目を向けていかなければならないだろう。

 

条件その2=デジタル デトックス

 

アメリカ人はデジタルデバイスが好きだし、その需要が減ることはない。人と人、人と物がよりシームレスに繋がり合えるための技術の進歩はきちんと評価され続けるはずだ。

 

とは言うものの、デバイス類への依存は多くの人々に常時「接続されている」というプレッシャーを植え付けている。だから次の10年ではラグジュアリーを「デジタル デトックス」の機会として結びつけて考える人が増えると思われる。ソーシャルメディアやニュース、メール、そしてインターネットから解放される時間が、新しいラグジュアリーとして捉えられるということだ。

 

とくにミレニアル世代やその後を継ぐジェネレーションZは、テクノロジーから解放されることが「よりラグジュアリーな時間」として捉えられるようになるだろうと感じている向きが多い。

 

条件その3=パーソナライゼーション

 

アメリカ人は買い物にパーソナライゼーションというプロセスを求める傾向にある。93%の人が、ラグジュアリーブランドが顧客に特別な選択肢を与えてくれることを期待している。オンラインのパーソナライゼーションプログラムに、より進化した革新的な手法が登場することを望む層も51%いるようだ。

 

とくにジェネレーションZは、上の世代よりも多くの割合(49%)が将来は独自性こそがよりラグジュアリーとして考えられるようになると考えている。

 

レクサスのラグジュアリーレポート。パーソナライゼーションイメージ

とくにジェネレーションZに「ユニークであること」にラグジュアリー性を感じる向きが多かった。いずれの調査でも、若年層ほどラグジュアリーを新しい概念で捉えているようだ。

 

条件その4=環境志向と持続可能性

 

81%のアメリカ人はラグジュアリーブランドの製造プロセスは環境に配慮するべきだと考えている。また、10人に7人がラグジュアリーブランドは持続可能性を追求する活動のリーダーであるべきだと信じている。

 

より持続可能性の高い生産を実現するためには、画期的な擬似素材も進んで受け入れる傾向にある。人工皮革や合成ダイヤモンドといった斬新なマテリアルの登場や浸透を期待しているという人の割合も48%にのぼった。

 

むろんラグジュアリーブランドがいかに「グリーン」な活動をしているかどうか、監視の目もさらに強まるだろう。なかでも、いくつかのカテゴリーはより厳しい水準を求められる。アメリカ人はとくに美容および化粧、飲食、そして自動車業界のラグジュアリーブランドに対しては環境への積極的な配慮が必須であると考えている。

 

レクサスのラグジュアリーレポート。ウェルネスイメージ

51%のアメリカ人は、「時間」そのものがよりラグジュアリーな概念として捉えられるようになるだろうと考えている。健康な身体や健全な心もさらに価値が増していくだろう。

 

条件その5=壮健であるということ

 

多くのアメリカ人は、思うままに自身の健全を享受できること、自分が重要だと思うものに集中できることこそがラグジュアリーだと考えている。50%の人が健全や健康に集中できる環境がよりラグジュアリーであると捉えており、そのパーセンテージは今後10年間でさらに上がることが予測できる。

 

2050年のラグジュアリーとは

 

それではもう少し時計の針を進めて、いまから30年後の2050年にはどのようなことやものがラグジュアリーとされているかを想像してみたい。

 

ラグジュアリーの象徴となり得る先進技術として予想されているのが、「人の心を読むデバイス」、「宇宙旅行」、「空飛ぶクルマ」、「夢の記録」、「脳移植型メモリーデバイス」だ。

 

その一方で、2050年の多くの地球市民にとって主流となるものが「オーガニック農産物/非遺伝子組み換え作物」、「清浄な空気」、「デジタルデバイスを切り離し、“アンプラグ”状態に自身を置く時間を作る意思」、「遺伝子情報に基づきカスタムメイドされた医薬品」だろうと言われている。

 

デジタル デトックスの時代から宇宙旅行の時代へ。人々の考える「ラグジュアリー」の概念、は留まることなく今後も更新され続けていくだろう。