ロールス・ロイス史上もっとも繊細な刺繍が描きだす世界最速の鳥【ビスポーク特集 レイス編】

公開日 : 2020/01/29 14:55 最終更新日 : 2020/01/29 14:55


ロールス・ロイス ファルコン レイスのハヤブサ刺繍イメージ

Rolls-Royce Wraith

ロールス・ロイス レイス

 

 

25万のステッチが描きだすハヤブサ

 

ロールス・ロイス史上もっとも繊細な刺繍のひとつを宿された、グランドツアラーのレイス。25万ものステッチで天井に描かれたのは、地上最速の鳥の異名をとるハヤブサだった。このビスポークモデルを、ロールス・ロイスは「ファルコン レイス」と呼ぶ。

 

ビスポーク部門のデザインチームが生んだ猛禽類の刺繍は、「写実主義」と言えるほどの精密な出来。デザイナーや職人、エンジニアが一丸となって天井に羽ばたくハヤブサの刺繍を完成するまでにひと月以上の時間がかかったという。

 

ロールス・ロイス ファルコン レイスのハヤブサ刺繍イメージ

ビスポーク部門の開発チームが1ヵ月以上の時間をかけて作り上げたハヤブサの刺繍。ロールス・ロイス史上もっとも繊細な刺繍のひとつといえる。

 

筋肉組織から翼の影までを仔細に再現

 

ビスポーク部門の刺繍スペシャリストに、ジョシュ・ライルズは顧客の要望を解釈して作品へ落とし込むことにかけては、いまや他の追随を許さないほどのスキルを持つ。レザー工房の見習いになる前は、機械エンジニアリングや3Dのデザインおよびアーキテクチャーを学んできた。ロールス・ロイスで9年のキャリアを積んだいま、彼はすべての刺繍を見る立場として優秀な職人たちを率いている。

 

「ハヤブサの刺繍をデザインするためには、何時間もの仔細な観察が必要でした。筋肉組織から挙動、翼の影のひとつひとつに至るすべてのディテールを理解するために。そして、獲物に狙いを定めて機敏に行動する猛禽類としての姿勢を表現する必要がありました。強烈なインパクトを感じさせる最終案にたどり着くまで、長さや構成、向きなどを幾度も検討し直しました。くちばしにも目つきにも、明らかな攻撃性を持たせています」とライルズは語る。

 

ロールス・ロイス ファルコン レイスのコーチラインイメージ

リスの毛でできた絵筆を使い、人の手で引かれるコーチライン。その途中にも鳥の翼を思わせる繊細なデコレーションが採り入れられた。

 

数十万の糸を通せどシワひとつ許されないレザー

 

レザーにこれほどの細かい刺繍を施すことは、技術的にも非常に難しい作業だった。ステッチを重ねるほどにレザーへひきつれが生まれそうになるが、もちろんロールス・ロイスではひとつのシワさえ許されない。

 

ロールス・ロイス ファルコン レイスのアナログ時計イメージ

宝飾品のように細やかなギョーシェ彫りが施されたアナログ時計がキャビン内で静かに時を刻む。

 

ボディカラーはバーラ・ブルーとアンダルシアンホワイトの2トーン仕様で、アークティックホワイトのコーチラインがリスの毛を使った絵筆で繊細に描かれている。コーチラインの途中やリヤシートには繊細な翼を思わせるモティーフをあしらうとともに、精巧なギョーシェ彫りを施したアナログ時計が品格を添える。

 

縫い、塗り、彫りのひとつひとつから職人の息遣いが聞こえてくるような特別な一台だ。