老舗ブレーキメーカー「ブレンボ」の考え方をGTキットから紐解く【東京オートサロン 2020】

東京オートサロン2020、ブレンボのブース

brembo

ブレンボ

 

 

ブレーキチューニングの定番ブランド

 

ホイールの隙間からチラリと顔を覗かせる、あのロゴは憧れの象徴だった。世界最高峰のモータースポーツシーンで認められ、自動車メーカーに純正採用される例も数知れず。創業は1961年というから、ディスクブレーキという構造自体とほぼ歩みを揃えて活動するイタリア生まれの老舗ブレーキメーカー、ブレンボである。

 

東京オートサロン2020、ブレンボのブース

高性能パッド、ドリルドかスリットのローター、4~8ポッドのキャリパーなどパッケージで手に入るストリート向けがGTキット。さらにサーキットまでを想定したパフォーマンスモデル、レーシングカーを想定した競技専用品(レーシングモデル)など複数の選択肢がある。

 

ストリート向けの「GTキット」を展開

 

東京オートサロン2020には、ブレンボの考え方を象徴するようなアフターパーツが出展された。「GTキット」というストリート向けの車種別専用ブレーキシステムである。それは単に強靭で制動力が高いだけではない。車種ごとに異なる寸法はもちろん、前後重量配分を含めた車両重量、ABSを筆頭とする電子デバイス、出力特性などを検討した上で、制動力とともにバランスを見極めて開発されたもの。決して8ポッドだから偉いわけでも、ビッグローターだから凄いわけでもない。

 

ブレンボの考え方を突き詰めると「ブレーキは大は小を兼ねない」という言葉にたどり着く。重量級スポーツカーに用意されるGTキットを軽量コンパクトカーに流用してもピーキーなタッチになったり、前後重量配分が合わずにロックしやすくなる。ブレーキは止まる装置であると同時に、コーナリング時の旋回性能を高めるための荷重移動ツールでもある。トゥーマッチなシステムは、逆に運動性能の邪魔をすることになりかねない。だからこそGTキットはすべて車種別専用を貫いてきた。

 

東京オートサロン2020、ブレンボのブース

GRスープラに用意されたGTキット。キャリパーは6ポッド。ローターは直径380mm×厚さ34mmのドリルドタイプとなる。車種別専用設計ゆえにボルトオン装着できる。この個体はOZレッジェーラHLTホイール(19インチ)に変更されていた。

 

GRスープラ GT4にも純正採用される

 

ブースではレース用からストリート用まであらゆる製品が見受けられたほか、一例としてGRスープラのGTキットが、実車とともに展示されていた。メーカービルドのレーシングカーであるGRスープラ GT4に純正採用されるだけに、GRスープラのセッティング術はお手の物。

 

もちろん、これからチューニングが盛り上がる車種であり、自らでブレーキセッティングに挑むチューナーやユーザーの活動だって無視できない。しかし、まずはブレンボが描く理想像を体感することには大きな意義があると言えそうだ。

 

 

REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)

PHOTO/降旗俊明(Toshiaki FURIHATA)

 

 

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・橋本コーポレーション 公式サイト

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