ロールス・ロイス ファントムをアフリカンアートが彩る。世界的芸術家による無二のビスポーク
公開日 : 2020/02/18 06:30 最終更新日 : 2020/02/18 06:30
Rolls-Royce The Mahlangu Phantom
ロールス・ロイス ザ マラング ファントム
ロールス・ロイスという上質なキャンバス
ロールス・ロイスを買う人は、ほとんどの場合ビスポークを選択するという。すなわち、担当者と納得がいくまで話し合って自分だけの一台を作り上げていく楽しみも、ロールス・ロイスを買うことの価値に含まれるのだ。
「The only limit is your imagination(唯一の限界は貴方の想像力です)」というタグラインが示すとおり、ロールス・ロイスのビスポーク部門は顧客の要望に応じてあらゆる「答え」を用意する。数百の刺繍が生み出すバラ園がキャビンに出現したり、世界にふたつとない自分だけのパステルカラーで彩ったり、顧客の頭の中に繰り広げられる想像の世界をグッドウッドのプロフェッショナルは自動車の形へと落とし込んでいく。
様々なアートやファッション、インスピレーションを表現するキャンバスとして、ロールス・ロイスほどあらゆる表現の土台となってきたクルマはないかもしれない。
ファントムの“ギャラリー”に現れたアフリカンアート
とくに、「The Gallary(ギャラリー)」と呼ばれる左右いっぱいに広がるファントムのダッシュボードは、様々な作品を陳列して披露する鑑賞の場となっている。
今回、ロールス・ロイスのフラッグシップ「ファントム」に新しいギャラリーを作り上げたのは南アフリカの芸術家、Dr. エスター・マラング。
南アフリカの中でも最も独創性のある文化を有すると言われるムプマランガ州のンデベレ。独特の鮮やかな色使いや幾何学模様を用いた工芸品や民族衣装、家などで知られるその村は、それ自体が極彩色の生きた博物館と言われるほど。その“ンデベレ アート”を世界に広めた女性アーティストこそ、Dr. マラングだ。
人間国宝がロールス・ロイスのために仕上げた作品
彼女の大胆かつビビッドなアートワークをまとった、唯一無二のファントムが誕生した。南アフリカの人間国宝ともいわれる芸術家に敬意を評し、「ザ マラング ファントム」を称する。
ロールス・ロイス・モーター・カーズで、中東・アフリカ圏を率いるリージョナル ディレクターのセザール・ハビブは語る。
「現代アフリカ芸術を鮮やかに体現したザ マラング ファントムをご披露できることは他ならぬ喜びです。“ギャラリー”は顧客の皆様それぞれの個性を表現いただく場であり、しばしば非常にクリエイティブなアートワークに捧げられてきました。今回Dr. マラングの作品をファントムのやんごとなきキャビンへ“展示”することができて本当に光栄です」
収益の一部は未来のアーティストのために
84歳になるDr. マラングは、力強い幾何学的な抽象画や、ンデベレ族ならではの鮮やかな壁画アートを通して自身の文化的伝統を広く知らしめてきた。アフリカでもっとも尊敬されるアーティストのひとりであり、その作品は主要美術館はもとより世界中の企業やコレクターに所蔵されている。
その文化的伝統を保護するべく、Dr. マラングはムプマランガ州にアートスクールを設立。ンデベレの様式は若きアーティストへ日々受け継がれている。「ザ マラング ファントム」の販売収益の一部は同スクールへの寄付に使われる。