最後の最高速ファイター「ケーニグセグ ジェスコ アブソリュート」デビュー!

公開日 : 2020/03/04 17:55 最終更新日 : 2021/07/19 13:10

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ケーニグセグ・ジェスコ・アブソリュートのスタイリング

Koenigsegg Jesko Absolut

ケーニグセグ ジェスコ アブソリュート

 

 

最高速戦争に終止符を打つハイパーカー

 

21世紀の最高速戦争は、これで終わりになるのだろうか・・・。ここ数年、最高速戦争からの撤退を宣言するメーカーが登場している。例えばブガッティなどはその好例。400km/hの壁を超えて久しいブガッティは、今後は最高速度そのものよりもハンドリングなどの魅力を前面に打ち出したモデルをカスタマーに提供すると発表している。

 

そのようなコンセプトは、どうやらスウェーデンのケーニグゼグにもあるようだ。同社が新型4シーターハイパーカーのジェメーラとともに、今年のジュネーブ・ショーでワールドプレミアを予定していたのが「ジェスコ アブソリュート」と呼ばれるモデル。アブソリュート、すなわち絶対というサブネームからは、それがすでに世界中のハイパーカーファンを魅了したジェスコの最終進化型であることを予想させるが、クリスチャン・フォン・ケーニグゼグCEOによれば「これから誕生することがない、史上最速のケーニグゼグ車となるモデル」であるとのこと。その存在はきわめて貴重になる。

 

ケーニグセグ・ジェスコ・アブソリュートの走行イメージ

ジェスコ・アブソリュートで徹底的に行われたのはエアロダイナミクス。従来モデルで装着されていたリヤスポイラーから一対のフィンに変更、ホイールにもカバーを設け、乱流を抑えている。

 

進化したエアロダイナミクス

 

ジェスコ・アブソリュートの開発で、まず徹底的に行われたのは、ベースとなるジェスコからのエアロダイナミクスの見直しだ。高速域でのドラッグをさらに低減させるためボディは全体的に、よりスムーズな曲線でまとめられ、これまでのリヤスポイラーに代わって、リヤカウルの上にはF15戦闘機にモチーフを得たという一対のフィンが装備されることになった。さらにリヤホイールにはホイールカバーを装着。これはデューザーとともにボディ後端で発生する乱流を最小限に抑えるための効果を発揮する。

 

これらのアブソリュートに独自のリニューアルによって、そのCd値は0.278にまで削減。一方前面投影面積は、ジェスコのそもそものデザインが優秀なものであったことをあって1.88平方メートルを達成。この両データから得られる空気抵抗は、オーバー400km/hの最高速を狙うには十分すぎるほどに魅力的な数字となっているのだろう。ちなみに最高速を狙うには逆効果となるダウンフォースは、ベースのジェスコが最大で1400kgであるのに対して、このアブソリュートは、わずかに150kgという数字になっている。

 

ケーニグセグ・ジェスコ・アブソリュートのフロントスタイル

左がケーニグセグ ジェスコ アブソリュート、右はベースとなったジェスコ。リヤウイングが排除され、ドーナッツ型のホイールカバーが追加されているのが分かる。

 

E85燃料を使用した場合、1600psを発揮!

 

ミッドに搭載されるエンジンは、180度クランクが組み合わされる、5リッターのV型8気筒ツインターボ。最高出力は1280psと発表されており、レブリミットは8500rpm。E85燃料を使用した場合には、最高出力は1600psに向上する。これに9速のライトスピードトランスミッションが組み合わされる。ケーニグゼグ製のギアボックスコントロールモジュールとエレクトリックデファレンシャルも装備される。

 

基本構造体となるのは、このアブソリュートの場合も捻じり剛性で65000Nm/degを誇るカーボンモノコック。ボディももちろんカーボン製で、それが1290kgのドライウエイトを生み出す大きな理由となっている。

 

ケーニグセグ・ジェスコ・アブソリュートの真後ろ

最高速戦争に終止符を打つために誕生したジェスコ アブソリュート。シミュレーションでは、想像を絶するほどの数字が達成されているという。

 

はたしてジェスコ アブソリュートは、実際に最高速テストの舞台で、どれほどの数字を記録してくれるのだろうか。クリスチャン・フォン・ケーニグゼグによれば、数学上の計算、あるいはシミュレーションによる結果では、すでに絶句するほどの驚異的な数字が達成されているという。その数字が現実のものとなる日を楽しみに待ちたい。