BMW コンセプト i4 公開! 4シリーズのEV版グランクーペは2021年に量産開始

公開日 : 2020/03/06 15:55 最終更新日 : 2020/03/06 15:55


BMW コンセプト i4のフロント走行イメージ

BMW Concept i4

BMW コンセプト i4

 

 

BMW iブランド初の「グランクーペ」

 

BMWは2020年3月3日に、新型EVの「コンセプト i4」をワールドプレミアした。コンセプト i4は2021年に「BMW i4」として量産を開始する計画にある。

 

コンセプト i4はBMWが新たに提案するEVであり、iブランド初となるグランクーペ。グランクーペ、つまり4枚ドアを備えたクーペであり、「4」の数字が示すとおり4シリーズのEV版といえる存在だ。

 

BMW コンセプト i4のデジタルプレミアイメージ

2020年3月3日に新型EVの「コンセプト i4」がワールドプレミア。2021年に「BMW i4」として量産開始する。

 

航続距離600km、0-100km/h加速4秒を目指す

 

第5世代の「BMW eDrive」を採用するコンセプト i4には、強力な電気モーターと最先端技術を投入した高電圧バッテリーユニットを搭載する。スリムな構造を実現したバッテリーは、重量およそ550kg。エネルギー容量は約80kWhで、航続距離は最長600km(WLTPモード)に達するという。

 

また、最高出力は最大530hpで、0-100km/h加速は約4秒、最高速度は200km/h超を標榜する。

 

BMW コンセプト i4のコクピット

ドライバー前方には湾曲した大型ディスプレイを配置。反射のない特殊ガラス面を用いることでフードが不必要になった。

 

キドニーグリルが「口」を閉ざした理由

 

コンセプト i4のフロントエンドにはBMWのアイコンを「エレクトリック時代」の象徴的なマスクとして再解釈したデザインを採り入れている。内燃機を搭載していないため冷却機能が不必要となり、お馴染みのキドニーグリルは口を閉じている。これは空力性能の向上に一役買うものであり、様々なセンサー類を格納するパネルとしての役割も果たしている。

 

4灯ヘッドライトも伝統を守りつつ現代的な印象へ進化させ、さらに無駄なラインを省いたシンプルでクリーンな面構成がコンテンポラリーな印象を作り上げている。BMW iのキーカラーであるブルーのアクセントも、フロントマスクの各部へ印象的に散りばめた。いわゆる「フラットデザイン化」されたBMWロゴにも注目したい。

 

BMW コンセプト i4のエンブレムイメージ

BMWの電動ブランド「i」のデザインの方向性を示唆するi4。フラットデザイン化されたエンブレムにも注目したい。

 

ホイールデザインにも宿る空力性能へのこだわり

 

リヤビューもフロント同様に滑らかで無駄のないグラフィックとなっている。かつてテールパイプが存在感を主張していた場所には、ブルーで縁取りをしたディフューザーを配置。EVだからこそ空力効率は非常に大切であり、大型のディフューザーひとつにもそのこだわりを垣間見ることができる。

 

空力性能の追求はホイールのデザインにも表れている。省燃費性能を追求する現在のクルマは空力性能も最重要視するポイントのひとつだが、BMWはホイールデザインひとつを見直すことで全体の効率を最大30%も向上することができるという。

 

BMW コンセプト i4のサイドデザインイメージ

シンプルな面構成は新世代デザインの特徴のひとつ。空力性能に貢献するエアロダイナミック ホイールも採用する。

 

コンセプト i4には最新の「エアロダイナミック ホイール」を装着する。ホイールのベース部分と精密に成型されたインサート(挿入パーツ)を組み合わせるユニークな構造で、ホイールアーチ周辺の気流を整えるとともに空気抵抗を低減するのが狙い。

 

軽量構造と空気抵抗を軽減する形状、Vスポークデザインのスポーティなスタイルを兼ね備えるとともに、使用材料の総量を抑えることでばね下重量の軽減にも貢献。ドライビング性能と環境性能の両方を向上した。アルミニウムをベースとした混合素材を用いるため、省資源化も実現している。

 

BMW コンセプト i4のコクピットイメージ

物理スイッチを最小限に減らしたミニマルなパネル。ほとんどの操作はタッチコントロール、もしくは音声認識機能で行なう模様。

 

湾曲した一体型ディスプレイがコクピットの主役

 

ドライバーの前方には、湾曲した一枚の横長ディスプレイを配置。インフォメーションディスプレイ及びコントロールディスプレイの両方をひとつのユニット上に共存させた。また、反射を防止する特殊なグラスで覆うことにより、既存のインストゥルメントパネルに見られるフードを排除している。

 

いわゆる物理スイッチは最小限に絞りこみ、ほとんどの操作はタッチコントロール、もしくは音声認識機能で行うことになるようだ。できる限りミニマルにこだわる方針はエアコンの吹き出し口ひとつにも表れており、幾何学的なパターンに隠れるようにデザインされている。

 

BMW コンセプト i4のドアトリムイメージ

シートメモリースイッチやiDriveのコントローラーにはクリスタルを使用。エアコンの吹き出し口は幾何学的パターンに溶け込むようにデザインされた。

 

最大限の空間に最小限のデザインを

 

iDriveのコントロールダイヤルやシートのメモリーボタンにはクリスタルガラスを使用。シートには、マイクロファイバーとオリーブの葉を使ったなめし剤を用いたレザーを組み合わせた。

 

EVならではのパッケージングにより、キャビンは天地方向にも横方向にも非常に広々としている。無駄な凹凸を省き広大なグラスエリアを設け、快適なラウンジのような空間を創出した。

 

BMW コンセプト i4のリヤシートイメージ

無駄な凹凸を省き広大なグラスエリアを設けたi4のキャビン。後席は快適なラウンジのような空間に。

 

パワートレインの静粛性を鑑み、サウンド環境にも力を入れる。世界的に知られる作曲家であるハンス・ジマーとBMWの音響デザイナー、レンツォ・ヴィターレが協働して「BMW IconicSounds Electric(アイコニックサウンズ エレクトリック)」を開発。軽快で透明感のあるサウンドは変幻自在で、たとえばドアを開くときやイグニッションのスタート時の音も作り込んでいるという。

 

BMW コンセプト i4のサイドビュー

4枚ドアにファストバックスタイルを合わせるi4。エレガントなスタイルの中にルーミーなキャビンをパッケージしている。

 

ピュアEVをミュンヘンで生産するという挑戦

 

2021年に開始する生産は、BMWグループの総本山であるミュンヘンで行われる。つまり、近い将来ミュンヘンの生産ラインでは内燃機とプラグイン ハイブリッド、そしてピュアEVが同時にアッセンブリーされることになる。

 

高圧バッテリーを搭載するi4のボディコンセプトは既存の量産モデルと異なるため、ミュンヘン工場での生産はひとつのチャレンジでもある。ボディ工程の90パーセントは従来の設備を使ってi4の生産を可能とした一方で、主にリヤセクションに関連した部分の生産のために10パーセントは新設することとなった。

 

BMW コンセプト i4のリヤビュー

「i」ブランド初のグランクーペ、BMW i4は2021年よりドイツ・ミュンヘンの工場で生産をスタートする。

 

高圧バッテリーを扱うエリアを新設するためには、旧来の設備を搬出し新しい設備を搬入しなければならないが、混み合う工場内では一筋縄ではいかない。しかもなるべく生産効率を下げることのないよう、6週間以内での完成が望まれている。そのためには長期的に綿密な計画を立て、正確に実践することが必要とされる。

 

BMWはi4の量産にあたり、ミュンヘン工場におよそ2億ユーロ(約239億9000万円)を投じている。