アストンマーティン ヴァルキリーが公道走行を初披露! 開発はいよいよ佳境を迎えたか

アストンマーティン ヴァルキリーのフロント走行イメージ

Aston Martin Valkyrie

アストンマーティン ヴァルキリー

 

 

新型ハイパーカーがシルバーストンの「外」を走る!

 

アストンマーティンは、新型ハイパーカー「ヴァルキリー」が公道を走る様子を2020年3月18日に初公開した。

 

ヴァルキリーは、アストンマーティンがレッドブル・アドバンスド・テクノロジーズ、AFレーシングの技術協力を受けて開発中のロードカー。これまでシミュレーションや限定的なテスト走行、サーキットでのデモンストレーションランを行ってきたが、公道を走行するシーンを披露したのは今回が初となる。

 

今回ヴァルキリーが走ったのは、英国シルバーストンサーキット近郊の道路。ステアリングを握っていたのはアストンマーティンのテストドライバー、クリス・グッドウィンだ。

 

アストンマーティン ヴァルキリーのフロント走行イメージ

今回初めて公道での走行シーンを公開したアストンマーティンの次期型ハイパーカー、ヴァルキリー。シルバーストン・サーキットの近郊をテストドライバーのクリス・グッドウィンがドライブした。

 

F1ドライバーもテストプログラムに参画

 

2020年2月にはVP1からVP3と呼ばれる3台のプロトタイプがサーキットでのテスト走行を実施したばかり。ドライバーを務めたのはアストンマーティン・レッドブル・レーシングのF1ドライバー、マックス・フェルスタッペンとアレックス・アルボン。そしてテストドライバーのクリス・グッドウィンとWECドライバーのダレン・ターナー、アレックス・リンという錚々たるメンバーである。

 

マックスとアレックスがテストしたのは、2019年のF1イギリスGPでデモランを披露したVP1。レッドブルのF1マシンをオマージュしたカラーリングをまとっている。VP2とVP3はクリスとダレン、アレックスがコース上で試験走行を行った。

 

ヴァルキリーはデリバリー開始に向けて、現在急ピッチで開発プログラムが進められている模様。プロトタイプは合計8台が製作され、様々なテストに供されるという。

 

2020年2月に実施されたアストンマーティン ヴァルキリー プロトタイプのテスト走行イメージ

2020年2月に実施されたアストンマーティン ヴァルキリー プロトタイプのテスト走行。F1ドライバーのマックス・フェルスタッペンとアレックス・アルボンがステアリングを握った。

 

10000rpm以上まで吹け上がる自然吸気V12

 

究極のロードカーを標榜して開発が進むヴァルキリーの心臓部には、コスワースとの共同開発による新型V12を搭載する。排気量6.5リッター、65度のバンク角をもつV12は自然吸気のユニットで、最高出力1000hp/1万500rpm、最大トルク740Nm/7000rpmという超高回転型。レブリミットはじつに1万1100rpmに達する。

 

加えて、パフォーマンスと効率をさらに押し上げるべく、ハイブリッドシステムも組み合わせる。

 

アストンマーティン ヴァルキリーのエンジンイメージ

ヴァルキリーに搭載する自然吸気V12ユニットはコスワースとの共同開発。レブリミットは1万1100rpm。

 

F1のKERSに近いハイブリッドシステムを搭載

 

F1マシンに搭載されていた「KERS:Kinetic Energy Recovery System(運動エネルギー回生システム)」に近い構造をもつ。パワーブースト/エネルギー回生システムに加えてギヤボックスの機能もサポートする電気モーターは「インテグラル・パワートレイン」が、軽量ハイブリッドバッテリーシステムは「リマック」が開発を担当した。

 

ハイブリッドシステム自体の出力は160hp、トルクは280Nmで、このシステムをフル活用した場合のシステム最大トルクは900Nmに達する。

 

2019年ジュネーブショーに展示されたアストンマーティン ヴァルキリーのプロトタイプイメージ

2019年ジュネーブショーに展示されたアストンマーティン ヴァルキリーのプロトタイプ。メーターディスプレイの回転計は1万2000rpmまで数字が刻まれている。

 

コスワースのノウハウを投入したV12エンジンは単体重量206kg

 

コスワースがF1で培ったノウハウを投入したV12は、単体重量206kgという軽さを誇る。1990年に同社が製作した3.0リッターV10のF1ユニットからの知見を色濃く反映しているという。

 

エンジンブロックやシリンダーヘッド、オイルサンプ、カムカバーなどの大型部品は鋳造。これ以外のエンジン内部の可動パーツは金属の塊から機械加工で作り上げていくという時間も手間もかかる工法を採る。たとえば鋼鉄のバーを切削、熱処理を繰り返して鏡面まで仕上げて完成させるクランクシャフトの製造には、1本につき約半年を費やすそうだ。

 

アストンマーティン ヴァルキリーのリヤ走行イメージ

2020年後半に最初のデリバリーを予定しているヴァルキリー。開発は急ピッチで進められているようだ。

 

コスワースのマネージング・ディレクター、ブルース・ウッドはこのV12を指してこう評した。「かつて誰も見たことがない、公道用内燃エンジンが出来上がりました」

 

150台が製造されるヴァルキリーの公道仕様はすでに完売。デリバリーの開始は2020年後半を予定している。