新型ベントレー コンチネンタル GT V8 コンバーチブル初試乗! 今や主力となったV8のメリットとは

新型ベントレー コンチネンタル GT V8コンバーチブル初試乗! 走行シーン

Bentley Continental GT V8 Convertible

ベントレー コンチネンタル GT V8 コンバーブル

 

 

新たに追加されたV8モデルを試す

 

2020年モデルからベントレー コンチネンタル GTにV8モデルが追加された。今回はそのコンバーチブルモデルにV8エンジンを搭載したコンチネンタル GT V8 コンバーチブルにベントレーの生まれ故郷であるイギリス・クルー周辺で試乗したので、その印象をお届けしよう。

 

新型ベントレー コンチネンタル GT V8コンバーチブル初試乗! 走行シーン

新世代の4.0リッターV8ツインターボを搭載する新型ベントレー コンチネンタル GT V8。そのコンバーチブルモデルを、大谷達也が本国で初試乗。

 

航続距離の長さがV8モデル最大のメリット

 

半世紀以上にわたりベントレーを支え続けた伝統あるV8エンジンはミュルザンヌの生産終了とともにその歴史にピリオドを打とうとしているが、コンチネンタル GTに搭載されるV8エンジンはアウディ由来の最新パワーユニット。その排気量は4.0リッターながら、2基のターボチャージャーを得て550psと770Nmを振り絞る。0−100km/h加速は4.0秒、最高速度は318km/hで、ベントレーの威厳に恥じないパフォーマンスを誇る。

 

ベントレーの新世代エンジンといえばユニークなレイアウトの6.0リッターW12も忘れるわけにはいかないが、近年はこのV8モデルの躍進が著しく、ベンテイガでいえばグローバルな販売台数のおよそ8割がV8で占められるという。

 

V8モデルが好評な理由のひとつは、その航続距離の長さにある。V8もW12も燃料タンクの容量は90リットルで変わらないものの、燃費の違いにより、1タンクあたりの航続距離はW12の662kmに対してV8は800km以上と発表されている。航続距離はグランドツアラーの資質に大きく関わるスペックだけに、この差は見逃せないといえるだろう。

 

新型ベントレー コンチネンタル GT V8コンバーチブル初試乗! 走行シーン

最高出力550ps/最大トルク770Nmを発揮する4.0リッターV8ツインターボとAWD、8速DCTの組み合わせにより、最高速度は318km/h、0-100km/h加速は4.1秒を計上する。

 

スピーディな回転上昇が魅力のV8

 

もっとも、イギリスのカントリーロードを流した範囲でいえば、V8とW12の違いはほとんど見出せなかった。スロットルペダルを僅かに踏み込んだだけでぐっと力強く加速するそのトルク感はW12とまったく遜色がないし、ノイズやバイブレーションのレベルがW12に劣るとも思わない。両者の違いで感じられる点といえば、中回転域以上の吹き上がり方くらいだろう。

 

W12に比べるとV8のほうが回転の上昇はスピーディで、トップエンド付近ではV8らしいビビッドなビートが感じられる。これに比べるとW12の回り方は“荘厳”。音もなく迫る津波か雪崩のように、最初はじわじわと近づいてきながら、あるところからぐわっとトルクの奔流が勢いよく押し寄せるような印象なのである。この辺はまったく個人の好みであって、どちらがいい悪いの話ではないと思う。

 

現時点ではV8のスペックが明らかにされていないので断言はできないものの、これまでの事例でいえばV8とW12の車重差は50kgほどでそれほど大きくない。これはW12のコンパクト設計によるところが大きいが、たとえば先代のフライングスパーでは足まわりの味つけなどによりV8とW12でハンドリングの印象が微妙に異なっていた。

 

端的にいえば、V8のほうがその先入観どおり軽快な走りが演出されており、W12のほうが重厚に感じられたのだ。もっとも、ベンテイガではこうした差異が見られなくなり、足まわりの仕様が同じであればV8でもW12でもハンドリングや乗り心地には差がないように思われた。

 

新型ベントレー コンチネンタル GT V8コンバーチブル初試乗! 走行シーン

専用設計のルーフは50km/h以下であればボタンひとつで開閉可能。開閉に要する時間は僅か19秒に過ぎない。ファブリックルーフは7色を用意し、今回始めてツイードもラインナップする。

 

オープンモデルでも逞しい車体剛性を発揮

 

では、新型コンチネンタル GTはどうなのか? 今回試乗した範囲でいえば、結果はベンテイガと同様で、W12との違いは見出せなかった。すなわち、W12のゆったりとして落ち着きあるハンドリングと快適な乗り心地がV8でも再現されていたのである。

 

もっとも、今回はコンチネンタル GTコンバーチブルについてひとつの発見があった。率直にいって、新型のコンバーチブルはクーペに比べてボディ剛性が低く、荒れた路面ではボディがユサユサと揺れるような印象を抱いていたのだが、クルー周辺で試乗してみてボディ剛性自体はコンバーチブルでも決して低くないと感じた。その証拠に、エアサスペンションの設定をもっともハードなスポーツにしても、コンバーチブルの豪奢なボディは路面からの突き上げをしっかりと受け止め、逆にそれを突き返すような逞しさを示したのである。

 

私が感じたコンバーチブルのボディ剛性不足、その原因はどうやらサスペンション・ブッシュにあったようだ。サスペンションの入力レベルや周波数によってブッシュがブルブルと共振、これを私が「ボディ剛性の低さ」と誤解したことが今回の試乗で判明した。

 

新型ベントレー コンチネンタル GT V8コンバーチブル初試乗! 大谷達也氏の史上シーン、オープン時

オープン時の快適性を確保するヒーター類は、ステアリングホイールやシートはもちろん、アームレストにも装備。中でもシートに備わる新設計のネックウォーマーは効果抜群。

 

爽快かつ上質なオープンエア・モータリングを提供

 

そんな柔らかめのブッシュが組み込まれているにもかかわらず、コンバーチブルのハンドリングはなかなか正確だ。コンチネンタル GTの全幅は1954mmもあるが、イギリス特有のゆるやかなコーナーが続くカントリーロードを、まるでCセグメントのコンパクトカーでも操っているかのように、軽やかに駆け抜けていく。特に60mph(約96km/h)ほどで流しているときのボディの上下動が秀逸で、路面のうねりでスパン!と跳ね上げられた後、長いサスペンション・ストロークを使ってジワリとボディを沈み込ませる様は快感以外のなにものでもない。

 

オープンエア・モータリングの爽快感ももちろん満喫できる。もともとゴージャスなコンチネンタル GTのインテリアだが、ルーフを開け放つとその豪華さが2割ほど増すように感じるのは気のせいか。いずれにせよ、オープンにしたコンチネンタル GTで走る心地よさは筆舌に尽くしがたい。試乗当日は3月のイギリスにしては暖かだったが、それでもときおり吹き付ける風は身を切るように冷たかった。そんなときでも、ヘッドレストに仕込まれたネックウォーマーを駆使すれば首筋が温まってそれまでの寒さを忘れさせてくれる。オープンドライビング好きには格好の装備といえるだろう。

 

例によってインテリアに用いるレザー、ステッチ、パイピングなどは好みどおりにチョイスできるほか、V8モデルでは新たにクラウン・カット・ウォールナットと呼ばれるウッドがフェイシアを選べるようになった。ルーフライニングも8色から選択可能。ベントレーのキャビンを見れば、オーナーのセンスがわかるといっていいほど、パーソナライゼーションの余地は大きいのである。

 

 

REPORT/大谷達也(Tatsuya OTANI)

 

 

【SPRCIFAICATIONS】

ベントレー コンチネンタル GT V8 コンバーチブル

ボディサイズ:全長4850×全幅2187(ドアミラー含む)×全高1399mm

ホイールベース:2849mm

車両重量:2335kg

エンジン:V型8気筒DOHCツインターボ

総排気量:3996cc

圧縮比:10.5

最高出力:404kW(550ps)/6000rpm

最大トルク:770Nm/2000 – 4000rpm

トランスミッション:8速DCT

駆動方式:AWD

ステアリング:電動パワーアシスト(可変ラックレシオ)

サスペンション形式:前ダブルウィッシュボーン+エアスプリング 後マルチリンク+エアスプリング

ブレーキ:前後ベンチレーテッドディスク

タイヤサイズ:前265/40ZR21 後305/35ZR21(試乗車)

最高速度:318km/h

0-100km/h加速:4.1秒

※すべて本国仕様

 

車両本体価格(税込):2736万8000円

 

 

【問い合わせ】

ベントレーコール

TEL  0120-97-7797

 

 

【関連リンク】

・ベントレー公式サイト

https://www.bentleymotors.jp/