コーダトロンカの後ろ姿で語るDB5の後継車【アストンマーティン ヴァンテージの70年を辿る。DB6編】

公開日 : 2020/03/27 11:55 最終更新日 : 2020/03/27 11:55


アストンマーティン DB6 ヴァンテージのフロントイメージ

Aston Martin DB6 Vantage

アストンマーティン DB6 ヴァンテージ

 

 

キャビンの快適性を一段と高めたDB5の後継車

 

アストンマーティン DB5は映画『007シリーズ』史上初のボンドカーとして“好演”を果たし、「世界でもっとも有名なクルマ」になった。その後継車として1965年10月に登場したのがDB6である。

 

ホイールベースを延長しルーフラインをやや持ち上げることで、前後席のニー/ヘッドルームを拡大し、4座のグランドツアラーとしての快適性を向上して商品力を高めた。

 

アストンマーティン DB6 ヴァンテージのサイドビュー

DB6はルーフラインを持ち上げるとともにホイールベースを延長するなどして、前/後席の空間に余裕をもたせた。

 

空力性能を追求しコーダトロンカスタイルを採用

 

エクステリアにおける最大のハイライトは、カムエフェクト・テール(カムバックテール、カムテールとも)と呼ばれるリヤエンドのデザイン。お尻をすっぱり切り落とした、いわゆるコーダトロンカスタイルは、風洞実験によると後輪のリフトを30%以上も抑制する効果をもたらしたという。

 

アストンマーティン DB6 ヴァンテージのコクピットイメージ

DB6にはZF製の5速マニュアルトランスミッションが標準搭載され、ボルグワーナー製の3速ATが無償オプションとして用意された。

 

ラジエーターインテーク周りを除き、ボディの大部分に採用していたカロッツェリアのトゥーリングによるスーパーレッジェーラ(超軽量)工法を取り止めたことも特徴。ちなみにトゥーリングは1966年に操業を停止、当初DB6に装着していたSuperleggeraのバッジもやがて姿を消した。

 

アストンマーティン DB6 ヴァンテージのサイドエアダクトおよびホイールイメージ

ボディサイドのエアダクト部分に装着した「Vantage」のロゴはDB5 ヴァンテージから採用された意匠。

 

3代続いた伝統的グランドツアラーの系譜

 

DB6はマーク1、マーク2と呼ばれる2世代に大別でき、高性能バージョンのヴァンテージはいずれにも用意された。DB5同様、4.0リッターの直列6気筒DOHCユニットにトリプルキャブを装備し最高出力は325hpを発揮。DB5 ヴァンテージで初採用されたサイドエアダクト部分のVantageエンブレムも継承されている。

 

アストンマーティン DB6 ヴァンテージのリヤビュー

モータースポーツから得た知見に基づき、空力性能を考慮したカムバックテールを採用したのがDB6のスタイリングにおける最大の特徴。前後に2分割バンパーも採用していた。

 

DB6 ヴァンテージは、マーク1がクーペ335台にヴォランテ(オープンモデル)29台、マーク2はクーペ70台にヴォランテ13台がそれぞれ生産された。

 

こうしてDB4、DB5、DB6と続いたアストンマーティンの伝統的なグランドツアラーの系譜は、1967年に登場する「DBS」で一大変革を迎えることになる。

 

 

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