ミシュラン、使用済みタイヤを原材料に変えるテクノロジー開発を推進

公開日 : 2020/05/08 06:30 最終更新日 : 2020/05/08 06:30


ミシュランとエンバイロ社がタイヤリサイクテクノロジー開発に向け提携

年間約10億本にのぼる廃棄タイヤを再利用

 

ミシュランは、使用済みタイヤを熱分解テクノロジーでリサイクルする大規模な開発・事業化を目指し、スウェーデンのEnviro社(エンバイロ)との提携を発表した。

 

現在、廃棄されるタイヤは年間で約10億本とも言われ、廃棄タイヤのリサイクルはタイヤ産業とそのカスタマーにとって大きな課題になっている。今回ミシュランが発表したリサイクルテクノロジーは、使用済みタイヤが良質な原材料に生まれ変わるものとして注目される。

 

ミシュランが提携を発表したスウェーデンのエンバイロ社は2001年設立で社員20名という新興企業だが、熱分解プロセスにおいてエネルギー消費を最小限に抑えつつ素材の化学的組成や物理的状態を変化させる画期的なテクノロジーを開発。この技術によって再生カーボンブラック、熱分解油、鋼鉄など他の産業分野の生産工程で再利用可能な生成物を生産でき、廃棄タイヤも原材料としてリサクルが可能になる。

 

エンバイロ社が開発した熱分解テクノロジーとは、有機化合物を急激に加熱することによって化学的に分解する手法であり、対象の有機化合物にはもともと含まれていない新たな生成物を抽出することが可能だという。

 

ミシュランがエンバイロ社の筆頭株主に

 

ミシュランとエンバイロ社は、エンバイロ社の熱分解テクノロジーを大規模展開するための開発契約を締結し、エンバイロ社株式の20%(1億1616万5223株)をミシュランが総額約300万ユーロで取得し筆頭株主になる。また、当テクノロジーの事業化を進めるための工場建設共同プロジェクトも発足した。

 

ミシュランのサービス&ソリューション ハイテクマテリアルビジネス部門ディレクターは以下のように語る。

 

「エンバイロとの提携はミシュランの“すべてを持続可能に”というビジョンに沿っています。2017年のリーハイテクノロジー社(ハイテクを活用して使用済みタイヤから微粉化粉末を抽出する専門事業者)の買収に続き、今回の提携もミシュランがリサイクルと持続可能なモビリティに長期的にコミットしていることの確かな証です」