FCA、イタリアのセベル工場で生産を再開。30万平方メートルを消毒するなど最大限の安全対策を実施

公開日 : 2020/05/12 14:55 最終更新日 : 2020/05/12 14:55


FCA、イタリアのセベル工場にて生産再開

新型コロナウイルス感染防止へ万全の対策を施す

 

FCAは、イタリアのアテッサにあるPSAグループとの合弁工場であり、国際市場向け商用車の主要な生産拠点のひとつであるセベル工場で生産を再開した。6000人超のほぼ全ての従業員の職場への復帰と生産の再開に向け、30万平方メートルを超えるワークショップフロアの消毒、約130の消毒用ディスペンサーの設置、安全対策を告知する15の大型看板と25のビデオモニターの設置、6000冊以上の情報パンフレットと1万8000枚のポスターの配布、工場入口の12台の体温測定用モニタリングカメラ、従業員がシフト中に使用した機器を清掃・消毒するための600以上の装置の設置などが行われている。

 

これらの対策は、4月9日にイタリア労働組合のFIM-CISL、UILM-UIL、FISMIC、UGLM、AQCFR、FIOM-CGILとの間で締結された協定にも明記され、この合意によってイタリアにおけるすべてのFCA拠点において一連の包括的な対策が実施される。新型コロナウイルス(COVID-19)危機によって中断された生産活動を再開するにあたり、労働者の最大限の保護が実現された。同時に、セベル工場へコンポーネントを供給するため、カッシーノ、ポミリアーノ、テルモリ、ミラフィオーリの各工場でも限定的な生産活動を再開している。

 

FCA、イタリアのセベル工場にて生産再開

工場再開に向けては、30万平方メートルを超えるワークショップフロアの消毒、約130の消毒用ディスペンサーの設置他、様々な感染防止対策が施された。

 

6000人を超える従業員の健康を守る多数の施策

 

生産が停止された3月17日以降、生産再開に向けて清掃と消毒を繰り返し行い、これらの活動は18ヵ所の休憩所、52ヵ所のトイレ、7400以上のロッカーを備えた29ヵ所の更衣室、2ヵ所の医務室、4ヵ所の食堂に対して実施された。食堂は人数制限を導入することでソーシャルディスタンスを最低でも1メートル確保。これらのエリアには従業員用の消毒剤(消毒用ジェル、抗菌石鹸、表面クリーニングキットなど)も備わり、安全のための標識や注意事項も工場全体に掲示された。

 

セベル工場の全従業員には生産再開前にWhatsApp及びEメールでウェブページのリンクが送信され、自習用ビデオによって各生産現場で講じるべき対策が説明された。これらの対策には人と人との距離を最低1メートル以上確保すること、石鹸と水または消毒ジェルで手を洗うための指示、共同のディスペンサーからカップまたはウォーターボトルに水を補給する際の注意事項、社内のカフェテリアを使用する際の新しいルール、会議の適切な管理方法などが含まる。

 

FCA、イタリアのセベル工場にて生産再開

すべての従業員に医療用マスクと手袋を含む個人用キットを毎日配布。また、公共交通機関を利用する従業員には通勤時に使用するマスクも提供される。

 

必要なマスクの配布と適切な作業シフトを実施

 

生産エリアとオフィスエリアは健康と安全に関する特定要件に基づいて再構築された結果、組立ラインで近接作業する作業員同士の距離を増やすなど作業員の配置を見直し、エリア間の人員移動も可能な限り最小限に抑えるよう徹底。同様の対策は共用エリアにも実施され、工場の85ヵ所のオフィスでは従業員間に保護用パネルを設置する一方で、ワークステーションの位置も再配置した。休憩はエリアごとに、それぞれのシフトの間に時間をずらして行われる。

 

セベル工場のすべての従業員には医療用マスクと手袋を含む個人用キットが毎日配られ、各個人のワークステーションを掃除する際に着用する保護メガネも提供される。公共交通機関を利用する従業員には通勤時に使用するマスクも配布された。さらに、徒歩またはクルマで工場敷地内に入るすべての人は保護具を着用した救急チームと医療スタッフが操作するサーマルカメラ、またはリモート温度計で体温を測定するなど厳格なチェックが実施される。

 

FCA、イタリアのセベル工場にて生産再開

工場内に入場する際には、すべての入り口でサーマルカメラやリモート温度計で体温を測定するなど、厳重なチェック体制が敷かれている。

 

FCAのEMEA地域担当最高執行責任者(COO)であるピエトロ・グロリエは次のように語る。

 

「私たちはアテッサのセベル工場において、従業員を守ることが最優先事項であることを明確に示しました。著名な感染症学者やその他の専門家と協力して厳格な分析と準備を行い、労働組合と合意した結果、セベル工場の再開とともに研究開発活動も始動し、トリノとメルフィでは電気自動車及びハイブリッドモデルの量産前試作も開始されました。私たちはイタリア政府や地方自治体と連日協力して、生産施設やオフィスで働く人々の安全を確保しながら、イタリアで生産を再開するための準備を整えてきました」