Gクラスベースの特殊装甲車「ブラバス インヴィクト」誕生! 銃弾437発やTNT爆薬の爆風から乗員をガード【動画】

公開日 : 2020/05/26 17:55 最終更新日 : 2020/05/26 17:55


ブラバス インヴィクトのフロントエクステリア

BRABUS INVICTO

ブラバス インヴィクト

 

 

世界的な装甲規格「VR6 Plus ERV」に準拠

 

メルセデス・ベンツチューナーのブラバスは、メルセデス・ベンツ Gクラスをベースにした装甲保護車両「インヴィクト(INVICTO)」を発表した。世界的な装甲規格「VR6 Plus ERV」に準拠しており、カスタマーの好み・装備に合わせて「ピュア(PURE)」「ラグジュアリー(LUXURY)」「ミッション(MISSION)」の3仕様が用意されている。

 

メルセデス・ベンツ G 500とG 63をベースに開発された装甲車両のインヴィクトは、ドイツ・ボットロプのブラバス本社ファクトリーにおいて少量生産を予定。現行Gクラスの様々なガソリンエンジンモデルをベースにオーダーが可能で、価格は35万4600ユーロからとなっている。

 

ブラバス インヴィクトのサイドエクステリア

インヴィクトにはマシンガンからの狙撃だけでなく、近距離での爆発からも乗員を保護する強固な装甲が採用された。

 

TNT爆薬15kgの爆風からも乗員を保護

 

インヴィクトの3仕様すべてに共通するのは、Gクラスのボディ専用に開発された革新的な特別装甲保護パッケージ。この装甲は多くの国家元首のリムジンなどに採用されているVR6 Plus ERV規格に適合。これはアサルトライフル・AK-47の弾丸に相当する7.62×39口径の小火器による直接攻撃だけでなく、手榴弾、最大12.5kgのペンスリット爆薬、15kgのTNT爆薬による爆風からも乗員を保護することを意味している。

 

高いレベルの装甲を確保するため、ドアとハッチゲートには新開発の保護エレメントを装着した。フロントガラスだけでなく、各ウインドウに非常に強固な防弾ガラスを採用。また、ボディの耐衝撃性を向上させるべく、フロントガラス上部フレームに3Dプリンタにより製造された革新的な構造を採り入れている。

 

ブラバスのクリスチャン・ドレイザーCEOは、これらの装甲パーツについて「今回、世界で初めて3Dプリンタによるアディティブ・マニュファクチャリング・プロセスを活用して作られた保護パーツになります」と、説明した。

 

ブラバス インヴィクトのインテリア

外装の強化だけでなく、内装にはブラバスが独自に開発した保護セル「インヴィクト・シェルターセル」を採用。ユニット方式を採用したことで、より安全な空間を作り出すことに成功したという。

 

ブラバス独自の内装用「インヴィクト・シェルターセル」

 

セキュリティシステムの効果を高めるために重要なのが、内装用の保護セル「インヴィクト・シェルターセル」。乗員の安全性を最大限に高めるためにゼロから設計され、装甲を後付けする車両とは異なり、それぞれのコンポーネンツはボディシェルに溶接されていない。

 

ブラバスが独自に開発した保護セルは自己完結・自立型となり、ボルトで固定されたひとつのユニットとなる。この独自の設計によりGクラスのボディシェル内で個別パーツを組み立てて固定することが可能になった。保護セルには厳選された特殊繊維、セラミック、金属などの複合素材で製作された装甲板や保護部材が使用されている。

 

インヴィクト・シェルターセルの大きな美点は、ドア開口部を犠牲にしなかったことだろう。Gクラスの多くのオーナーにとって、快適な乗り降りは非常に重要だからだ。また、保護セルにはゼロギャップ設計が採用された。これは装甲の各部品が隙間なく取り付けられていることを意味しており、小火器による攻撃や爆発物による攻撃に対して最大限の安全性を提供する。

 

ブラバス インヴィクトのリヤエクステリア

兵器認定機関であるドイツ火器査定局による規格テストでは、7.62×39口径の銃弾437発が打ちこまれ、ハンドグレネードと12.5kgのPETN爆薬による爆風もクリアした。

 

ドイツ火器査定局による広範囲なテストをクリア

 

インヴィクトの優れた防御性能は、広範なテストプログラムにより証明されている。今回、ドイツの兵器・安全保障工学の国家試験認証局であるドイツ火器査定局により、インヴィクトは広範囲な弾道テストと爆風テストが実施された。

 

このテストでは、ボディとウインドウに7.62×39口径の銃弾437発、ハンドグレネードと12.5kgのPETN爆薬を使用。インヴィクトは全てのテストをクリアし、耐弾性については「VPAM BRV 2009」規格、耐爆風性については「VPAM ERV 2010」規格に準拠していると認定された。

 

ブラバス インヴィクトのディテール

強固な装甲装備にも関わらずインヴィクトの重量増は1000kgに留められた。この重量増加に合わせて、ブラバスは足まわりを大幅に強化している。

 

約1000kgの重量増に合わせて足まわりを強化

 

この優れた保護性能にも関わらず、装甲パーツによる追加重量は約1000kgに留められている。ブラバスのサスペンションエンジニアは、最大限の安全性、俊敏なドライビングダイナミクス、耐久性を提供するため足まわりにも手を加えた。

 

増加した車両重量に合わせて、フロントとリヤサスペンション全体をより剛性の高いコンポーネントに変更。強化されたショックアブソーバー、スプリング、スタビライザーバーは、完全に新デザインが採用された。アクティブサスペンションのフロントストラットとリヤショックアブソーバーはチューブ径を10mm拡大し、重量に合わせて再調整されている。さらにボディフレームはサイドメンバーにより補強され、新たにストラットタワーも追加された。

 

走行性能に関しても、様々な耐久試験と走行試験を敢行。この試験により、ブラバスのサスペンションの安全性と耐久性は「OEM基準」をクリアしている。

 

足元には、インヴィクト9.5Jx20ホイール、275/50R 20W113のヘビーデューティータイヤを装着。例え火事に遭遇しても移動や脱出が可能とすべく、このホイールにはブラバスが独自に開発したランフラットシステムを採用する。これにより、破壊されたタイヤでも50km/hの速度で約50kmの距離を走行可能にしている。