MINI ジョン クーパー ワークス GPをサーキットで試乗! 大谷達也がMINI最速のスポーツモデルを試す

公開日 : 2020/06/16 17:55 最終更新日 : 2020/06/16 17:55

AUTHOR :

MINI ジョン クーパー ワークス GPをサーキット試乗

MINI John Cooper Works GP

MINI ジョン クーパー ワークス GP

 

 

ブランドきっての俊足スポーツモデル、JCW GP

 

世界で3000台が限定販売される特別なMINI 、その名もMINI ジョン クーパー ワークス GP(MINI JCW GP)が日本上陸を果たした。MINIは2006年に“初代BMW MINI”用のJCW GPキットを2000台限定で発売。2012年には2代目MINIをベースにしたコンプリートカーのMINI JCW GPをやはり2000台限定で発売している。

 

MINI ジョン クーパー ワークス GPをサーキット試乗、走行シーン

最高出力306ps/最大トルク450Nmを発生する2.0リッター直4ターボエンジンを搭載。最高速度は265km/h、0-100km/h加速は5.2秒を計測する。

 

最高出力306ps/最大トルク450Nmを発生するリアルスポーツ

 

3代目にあたるMINI JCW GPはシリーズ中もっともコンパクトな3ドアに306ps/450Nmまでチューニングした2.0リッター直4ターボエンジンを搭載。これはクラブマンやクロスオーバーの「GPでない」JCWに積まれているエンジンと同じスペックだが、クランクシャフトの強化やメインベアリングのサイズ拡大、専用ピストン、ブッシュを省いたコネクティング・ロッド等を採用するほか、オイルポンプの容量を拡大して冷却性能の向上を図るなど、よりハードな走りに耐えられる仕様に改められている。

 

シャシー関連ではスプリング、ダンパー、スタビライザーなどの強化はもちろんのこと、ブッシュ類の硬度を上げたほか、リヤサスペンションの一部にはラバーブッシュに換えてメタル・ボール・スリーブを採用。コンプライアンスを抑え込んで正確で敏捷なハンドリングを目指している。さらに、斬新な形状のオーバーフェンダーを設けることで、トレッドをフロントで35mm、リヤで25mm拡大。車高もJCWより10mm低めるなど、本格的なモディファイが施された。

 

MINI ジョン クーパー ワークス GPをサーキット試乗、ラゲッジスペース

本来あるべきリヤシートは取り払われ、クロスバーを装着して剛性アップと軽量化を果たしている。

 

走りに特化したストイックな2シーター仕様

 

エンジンのパワーアップに呼応する形で駆動輪であるフロントにはトルセン式LSDを装備。さらにエンジンやギヤボックスのマウントを強化したほか、各補強部材に改良を加えてボディ剛性の向上を図っている。

 

インテリアは先代同様リヤシートを廃して2人乗りとしたうえで、メーターパネルにはシンプルなデザインのデジタル式を採用。エクステリアでは前述したオーバーフェンダーに加えて二段重ねの大型リヤスポイラーを装備し、専用設計のフロントスポイラーとあわせてダウンフォースの増強を実現したと主張する。

 

MINI ジョン クーパー ワークス GPをサーキット試乗、走行シーン

サーキット走行に重点を置いて開発されたJCW GPは、ニュルブルクリンク北コースで8分を切る好タイムを記録。サーキットにおける試乗でこそポテンシャルを発揮する。

 

袖ヶ浦フォレストレースウェイを全開走行

 

試乗の舞台は袖ヶ浦フォレストレースウェイ。クルマはまっさらな新車で、タイヤもトレッドに識線と呼ばれるカラフルなラインがまだくっきりと残っている状態。これは各部を馴染ませる必要があると考え、控えめなペースでコースインした。

 

ペースを抑えた理由は、もうひとつあった。今回と同じサーキットで先代のMINI JCW GPに試乗したことがあるのだが、コースインした1周目のヘアピンでリヤが大きく流れて順目から反対方向に90度も操舵するカウンターステアを強いられた経験があったので、なおさら慎重になっていたのである。

 

MINI ジョン クーパー ワークス GPをサーキット試乗、走行シーン

極めてスタビリティが高く、ソリッドな足まわりとボディ剛性によって安定したコーナリングを披露。スタビリティ・コントロールをオフにしても安定感は損なわれなかった。

 

スタビリティが高く安定したコーナリング

 

けれども、新型はどっしりと安定したコーナリングフォームを崩さない。徐々にペースを上げると、2コーナーから裏ストレートにかけてはシフトアップ直前にトラクションコントロールの作動を示す警告灯が点滅するものの、クルマの挙動は安定しきっている。その後もさらにペースを上げたが、タイヤが滑り始める気配はおろか、限界的なコーナリング中にわざとラフなスロットルワークを試してもステアリング特性はまるで影響を受けない。極めてスタビリティが高いことは間違いなさそうだ。しかも、ボディや足まわりのソリッド感がすさまじく、これがさらなる安心感に結びついていた。

 

では、スタビリティ・コントロールをオフにするとどうなるのか?

 

怖々とダッシュボード上のトグルスイッチを長押ししてみたものの、コーナリングフォームが安定しきっていることはそれまでとまったく変わらず。ただ、今度はスロットル操作に応じて微妙にアンダーステアやオーバーステアが引き出せるようになった。しかも、その変化の度合いは穏やかで、実にコントロールしやすい。先代とは別物の安定感だ。

 

MINI ジョン クーパー ワークス GPをサーキット試乗、大谷達也氏のインカー

袖ヶ浦フォレストレースウェイでMINI JCW GPを全開アタックするモータージャーナリスト、大谷達也氏。JCW GPは素のJCWよりソリッドなモデルと評価した。

 

JCW GPの刺激的なドライビングフィールを満喫

 

306psのエンジンはパワフルで、同じ日に試乗した3台のJCWに比べると4000rpmオーバーでパワー感がいちだんと盛り上がるうえ、ストレートエンドではJCWを10km/h上回る170km/hオーバーに到達してみせた。しかも、ボディや足まわりのソリッド感ではJCW GPがJCWを確実にしのぐ。裏を返せば、ハードコーナリング時にドライバーの操作で様々なクルマの姿勢を作り出せるのはJCWのほうで、それだけ操り甲斐があるともいえるが、この辺はクルマのソリッド感を期待するか、それともコントロール性の幅を選ぶかという好みの問題といえなくもない。

 

いずれにせよ刺激的な走りこそはMINIの真骨頂。その遺伝子がMINI JCWやMINI JCW GPにしっかり受け継がれていることが確認できた。

 

 

REPORT/大谷達也(Tatsuya OTANI)

 

 

【SPECIFICATIONS】

MINI ジョン クーパー ワークス GP

ボディサイズ:全長3880 全幅1760 全高1420mm
ホイールベース:2495mm
車両重量:1290kg 
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
総排気量:1998cc
最高出力:225kW(306ps)/5000rpm
最大トルク:450Nm/1750-4500rpm
トランスミッション:8速AT
駆動方式:FWD
タイヤサイズ:前後225/35R18
車両本体価格(税込):576万円

 

 

【問い合わせ】

MINI カスタマー・インタラクション・センター

TEL 0120-3298-14

 

 

【関連リンク】

・MINI 公式サイト

http://www.mini.jp