フォルクスワーゲン、9月のワールドプレミアを前にフル電動SUV「ID.4」の生産をスタート

公開日 : 2020/08/24 14:55 最終更新日 : 2020/08/24 14:55


フォルクスワーゲンにとって、初のフル電動SUVとなる「ID.4」

Volkswagen ID.4

フォルクスワーゲン ID.4

 

 

2025年には150万台の電気自動車の生産を計画

 

フォルクスワーゲンは、同社初のフル電動SUVモデル「ID.4」の生産を、ドイツ・ツヴィッカウ工場でスタートした。ID.4の生産仕様のワールドプレミアは9月末を予定している。

 

現在、フォルクスワーゲンは電動モビリティの世界的リーダーになるべくEVのラインナップ拡充を続けており、フォルクスワーゲン・グループとして2024年までに約330億ユーロを投資していくという。そのうち110億ユーロがフォルクスワーゲン・ブランドに充てられ、2025年には年間150万台の電気自動車生産を計画している。

 

ID.4は、SUVながらもCD値0.28という優れた空力レベルを誇り、大容量バッテリーシステムにより最大航続距離500kmを達成。バッテリーをサンドイッチ構造のアンダーボディに搭載し、優れたドライビング性能をもたらす低重心化を実現した。さらに、十分な室内空間とラゲッジスペースも確保している。発売時点では後輪駆動のみとなっているが、AWD仕様も追加される予定だ。

 

ツヴィッカウ工場工場を訪れたラルフ・ブラントシュテッターCEO

MEBプラットフォームを採用した2番目のモデルとしてデビューする「ID.4」。ラルフ・ブラントシュテッターCEO(写真右)は、中国やアメリカでも製造していくことを明らかにしている。

 

ID.3に続くMEBプラットフォーム採用モデル

 

フォルクスワーゲンのラルフ・ブラントシュテッターCEOは、ID.4の生産スタートに関して、以下のようにコメントした。

 

「フォルクスワーゲンは、世界的に成長を続けるセグメントであるコンパクトSUVクラスに、ID.4というフルEVモデルを投入します。ID.4は、ID.3に続いてプラットフォームにモジュラー・エレクトリックドライブ・マトリクス(Modular Electric Drive Matrix:MEB)を採用しました。今後、このクルマはヨーロッパ、中国、さらにアメリカでも製造・販売される予定です。MEBプラットフォームの製造をグローバルに拡大することで、さらなる成功を狙います」

 

さらに、フォルクスワーゲンのEモビリティ担当取締役のトーマス・ウルブリッヒは以下のように付け加える。

 

「ID.3に続いてID.4がデビューします。フォルクスワーゲン・ブランドの電気自動車投入計画は、予定通り進んでいます。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大という、ここ数ヵ月の厳しい社会状況を考えると、ID.4の生産を成功裏にスタートできたことは素晴らしい成果です」

 

フォルクスワーゲンにとって、初のフル電動SUVとなる「ID.4」

これまで長きにわたってフォルクスワーゲンの内燃機関モデルを製造してきたツヴィッカウ工場は、大規模な投資によりEV専用工場に生まれ変わった。

 

EV専用製造拠点に生まれ変わったツヴィッカウ工場

 

ツヴィッカウ工場はフォルクスワーゲンの電動化ビジネスへの転換において、非常に重要な役割を果たす。内燃機関モデルを生産していた自動車製造工場には約12億ユーロが投資され、EV専用工場に生まれ変わる。その転換作業は2020年中に完了する予定だ。

 

EV専用工場として最初のフル生産が行われる2021年には、MEBプラットフォームを採用した約30万台のEVがツヴィッカウ工場から出荷される。EVの国際的な展開もすでに行われており、中国・安亭工場ではID.4のプレ生産がスタートした。また、アメリカ・テネシー州のチャタヌーガ工場では2022年から製造が行われる予定だ。

 

フォルクスワーゲンにとって、パリ協定の達成目標である「2050年における完全なカーボンニュートラル」を実現するためにも、ID.3とID.4は非常に重要なモデルとなる。ツヴィッカウ工場での生産はカーボンニュートラルを実現しており、バッテリーセルの生産には化石燃料に頼らないグリーン電力が使用されている。