ワールドプレミアも発表された「サロン・プリヴェ」、過去最多のエントリーを集めて華々しく閉幕

公開日 : 2020/09/29 14:55 最終更新日 : 2020/09/29 14:55


サロン・プリヴェ2020

Alfa Romeo 8C 2300 Monza Spider by Zagato

アルファロメオ 8C 2300モンツァ・スパイダー by ザガート

 

 

英国政府の感染対策と最新追跡アプリを導入

 

2020年9月23~26日に英国・ブレナム宮殿でコンクールイベント「サロン・プリヴェ(Salon Prive)」が開催され、世界中から珠玉の名車が集結。AXAが主催したコンクール・デレガンスも過去最多のエントリーを集めることになった。

 

今回は「距離を保って、共に集おう(Coming Together, Keeping apart)」というテーマが掲げられ、安全性が最優先された。イベントの運営に関しては英国政府が掲げる新型コロナウイルス(COVID-19)感染対策ガイドラインに沿って行われ、CIグループが開発した感染者追跡アプリ「Liber」が導入されている。

 

「Liber」は大型イベント主催者向けに開発されたアプリであり、世界で初めて自動車イベントで使用。参加者全員が入場前に新型コロナウイルスに感染していないことが確認され、その後も必要に応じて連絡が取れるようにされた。

 

サロン・プリヴェを主催するアンドリュー・バグリーは、イベントの成功を受けて以下のようコメントした。

 

「ディレクターを務める弟のデイビッドと私から、後援をいただいたマールボロ公爵、ブレナム宮殿の運営チーム、素晴らしいスポンサー、自動車関連の出展者、ケータリング業者、サプライヤー、そして素晴らしいサロン・プリヴェ・チームに、あらためて感謝の意を表したいと思います」

 

「昨年よりも45%もイベント規模が拡大し、AXAが主宰したコンクール・デレガンスには93台ものエントリーがありました。今年のサロン・プリヴェは、私たちの夢を超えて、さらにレベルアップできたと思います。2021年は今年よりも早い9月1日から4日の日程で開催されます。ブレナム宮殿の芝生の上で、またお会いできるのを楽しみにしています」

 

ワールドプレミアされた「トゥーリング・スーパーレッジェーラ Aero3」

イタリアのコーチビルダー、トゥーリング・スーパーレッジェーラが開発した「Aero3」を始め、多くの自動車メーカーがサロン・プリヴェをワールドプレミアの場に選んだ。

 

Touring Superleggera Aero3

トゥーリング・スーパーレッジェーラ Aero3

 

ワールドプレミアが揃った華やかなVIP・メディアデイ

 

イベント前日の9月22日は、新たにVIP・メディアデイが開催され、世界的に有名な自動車メーカーの多くが、サロン・プリヴェを最新モデル発表の場に選び、華やかにサロン・プリヴェが幕を上げた。

 

特に注目を集めたのはベントレーで、マリナーが関連する3台のワールドプレミアを用意した。マリナーのクラシック部門は、最近修復されたばかりの1929年製ブロワーを発表。コーチビルダー部門はバカラル、コレクション部門はコンチネンタル GT マリナー クーペを持ち込んでいる。

 

他にも、イタリアのカロッツェリア「トゥーリング・スーパーレッジェーラ」は、印象的な「Aero3」、デンマークのハイパーカーメーカー「ゼンボ(Zenvo)」は最高出力1177bhpを誇る「TSRS-1」、車両重量1100kg・最高出力1100bhpのスペックを掲げた「エングラー スーパークワッド」などが、ワールドプレミアされた。

 

ヨーロッパ初公開となったのは、英国のブランド、ツール・ド・フォースの「TDF1」、日本製フルEVハイパースポーツ「アスパーク オウル」、オランダのフライングカー「PAL-V」も、観客の注目を集めていた。

 

ロールス・ロイスは英国のファンのために最新モデルの「ゴースト」を持ち込み、ケーニグセグも世界初のメガGTを名乗る4シーターハイパースポーツ「ジェメーラ」を披露。アンディ・ウォレスのドライブで、市販車最高速度の490.484km/h(304.773mph)を達成した「ブガッティ シロン スーパースポーツ 300+」、モーガンが持ち込んだ「プラス 4」を含む4モデル、マニファットゥーラ・アウトモビリ・トリノが手掛けた「ニューストラトス」もイベントに華を添えている。

 

「モスト・エクセプショナル・コーチワーク・アワード」を獲得した、ロールス・ロイス ファントム II コンチネンタル ツーリングサルーン

故マルコム・キャンベル卿が所有していた1933年製ロールス・ロイス ファントム II コンチネンタル ツーリングサルーンはインドに売却されたため、今回が英国で公開される最後の機会となった。

 

1933 Rolls-Royce Phantom II Continental Touring Saloon

1933 ロールス・ロイス ファントム II コンチネンタル ツーリングサルーン

 

インドへと渡る貴重なクラシック・ロールス・ロイスが受賞

 

AXAが主催するコンクール・デレガンスは23日水曜日に開催され、過去最多となる93台のエントリーを集めた。タツィオ・ヌヴォラーリが最後にレースを戦ったスクーデリア・フェラーリの「アルファロメオ 8C 2300モンツァ・スパイダー by ザガート」がベスト・オブ・ショー賞を獲得。また、1974年製アルファロメオ ティーポ33 TT12、1988年製ポルシェ 962もクラスウイナーに輝いている。

 

「モスト・エクセプショナル・コーチワーク・アワード(最も優れたコーチビルド賞)」は、故マルコム・キャンベル卿が所有していた1933年製「ロールス・ロイス ファントム II コンチネンタル ツーリングサルーン」が獲得。この貴重な車両は、インドのヨーハン・プーナワラが展開する「YZPコレクション&ミュージアム」へと搬送されるため、今回が英国で見られる最後の機会となった。キャンベル卿の孫であるドン・ウェールズ氏はブレナム宮殿で新しいオーナーと出会い、このクルマに別れを告げている。

 

今年から、最も優れたデザインに贈られる賞(モスト・エクセプショナル・デザイン・アワード)を設定。ブレナム宮殿で生まれたウィンストン・チャーチル元首相に敬意を表して「チャーチル・カップ」と名付けられ、1936年製「ランチア アストゥーラ ピニンファリーナ “ボッカ” カブリオレ」が、初の栄冠に輝いている。  

 

華やかなイベントの締めくくりとして26日開催された「サロン・プリヴェ・クラシック&スーパーカー・デイ」には、アストンマーティン、ベントレー、フェラーリ、ジャガー、ランボルギーニ、マセラティ、マクラーレン、ポルシェなどの新旧珠玉の名車が展示され、1100台以上のクルマがブレナム宮殿敷地内でパレードランを行った。

 

「サロン・プリヴェ・クラブ・トロフィー」は、ミュージシャンのロッド・スチュワートが新車で購入したというヒストリーを持つ1972年製「ランボルギーニ ミウラ SV」が獲得。特注でエアコン、ブルーレザーインテリア、録音用カセットデッキが装備されており、ロッド・スチュワートが室内で鼻歌でメロディーを録音し、スタジオに音源を持ち込んでいたという逸話が彼の自伝に登場している。