ハマーEVをはじめ急激な電動化を進めるGM。2025年までにラインナップの40%をEVに移行

公開日 : 2020/12/02 14:55 最終更新日 : 2020/12/02 14:55

GMの新世代EV第一弾となる「GMC ハマーEV」

GMC HUMMER EV

GMC ハマーEV

 

 

電動化に向けた投資を大幅に拡大

 

ゼネラルモーターズ(GM)は、GMが2020年代の半ばまでに、グローバルマーケットにおいて完全電動化モデルを30車種投入することを明らかにした。また2025年末までに、米国におけるGMのラインナップの40%を「アルティウム」バッテリーを搭載した電気自動車(EV)にする予定となっている。

 

さらに、2025年までのEVと電動自立走行車(AV)への総投資額を、新型コロナウイルス(COVID-19)の大流行以前に計画した200億ドルから270億ドルに引き上げることも発表した。GMの会長兼CEOメアリー・バーラは、今回の電動化に向けた大規模な投資について以下のように説明する。

 

「気候変動は現実のものであり、GMはすべての人がEVに乗ることで、その解決策の一端を担いたいと考えています。私たちはEV事業における強みを活かしてラインナップの完全電動化への移行を進めており、その成長に注力しています」

 

「バッテリー、ソフトウェア、車両のインテグレーション、製造、そしてカスタマー・エクスペリエンスに関して急速に競争優位性を構築しており、EVの開発計画をさらに加速させていきます」

 

次世代電動プラットフォーム「アルティウム」

GMの電動化の鍵を握る「アルティウム」プラットフォームは、さらなる開発により航続距離が400マイルから450マイルに拡大した。このアルティウムをベースとした30車種のEVを投入する予定だ。

 

「アルティウム」ベースのEVを30車種投入予定

 

バーチャルで行われた「バークレイズ・グローバル・オートモーティブ・カンファレンス」でバーラ会長兼CEOと、GMのグローバルプロダクト開発・購買・サプライチェーン担当エグゼクティブ・バイス・プレジデントのダグ・パークスが発表した、GMの主な計画は以下となる。

 

GMは2025年までに世界で30車種のEVを投入し、そのうち3分の2以上を北米で販売。キャデラック、GMC、シボレー、ビュイックは、業務用、アドベンチャー向け、パフォーマンスカー、ファミリーユースのすべての価格帯にEVをラインナップする。

 

技術の進歩により、GMが以前に公表した「アルティウム」ベースのEVの推定航続距離は400マイルからさらに伸び、バッテリーをフル充電状態で最長航続距離450マイルを実現。

 

多用途な「アルティウム」プラットフォームは、マスマーケットから高性能車両まで、あらゆる車両のための基盤を提供し、全てのモデルが単一の共通セルに交換可能な推進部品を組み合わせて構成される。

 

現在GMでは、設備投資や製品開発チームの半分以上がEVとAVのプログラムに向けられている。GMの第2世代の「アルティウム」は、現在の半分以下のコストで2倍のエネルギー密度を実現。GMはすでにこの次世代技術のプロトタイプのテストを行っており、2020年代半ばには利用可能になると予想している。

 

膨大な数の取得特許や現在出願中の特許により「アルティウム」技術は、EVをガソリンエンジン車と同程度の価格に近づけることが期待されている。現在「GMC ハマーEV」と「キャデラック リリック」の両プログラムは、後日発表される他の車種とともに前倒しで開発が進められている。

 

GMは、電気システム、インフォテインメント・ソフトウェア、制御系エンジニアからなる3000名に加えて、Java、Android、iOS、その他のプラットフォームのデベロッパーを雇用。

 

ホンダと共同開発したハイドロテック燃料電池技術と共に「アルティウム」EVのアーキテクチャー、バッテリー、推進システムのライセンス先を引き続き開拓する。

 

GMは販売店と協力しながら、セールス及びサービス能力とソフトウェアを駆使したイノベーションを活用して、EV愛用者と新規EV顧客に優れたカスタマー・エクスペリエンスを提供していく。

 

現在開発が続く「キャデラック リリック」

GMの新世代EVの第一弾となる「GMC ハマーEV」に続き、写真の「キャデラック リリック」を投入。その後も各ブランドのEV攻勢が続く。

 

Cadillac LYRIQ

キャデラック リリック

 

EVモデルの導入ペースを大幅に加速

 

「アルティウム」モジュラー駆動システムの柔軟性のある特性に加えて、バッテリー技術の進歩、仮想開発ツールの利用、そして「ハマーEV」の開発プロセスで学んだ教訓から、GMは当初の計画よりもはるかに早くEVを市場投入することが可能になった。

 

2022年モデル「GMC ハマーEV」の開発期間は、約50ヵ月から26ヵ月に短縮され、この記録が現在のベンチマークとなっている。さらに、以下の12車種の開発スケジュールも前倒しされた。

 

EVピックアップトラックを含むGMCの「アルティウム」を搭載した派生モデル3車種、ピックアップトラックやコンパクトクロスオーバーなどシボレーEVの4車種、キャデラックの4車種、さらにビュイックのEVラインナップに「アルティウム」ベースのEV2車種を導入する。

 

「ハマーEV」の次に発売されるEVは、キャデラック初の完全電動化モデル「リリック」となり、予定より9ヵ月早く、2022年の第1四半期に投入される予定だ。

 

バーラ会長兼CEOは「現在『アルティウム』の開発はすでに顧客や投資家のGMに対する見方を変えています。私たちは経営陣として、EVへの移行を加速させるために、さらに迅速に行動していくことを決意しています。GMが築く全車電動化の未来は、GMが他と比べてあらゆる点で優れていることの集大成です。それによってGMはすべての人にEVを提供し、利益を上げて成長して株主への利益を生み出すことができるのです」と、現在の開発状況を説明した。