ザガート100周年記念モデルは2台1組の「ツインズ」! ヴァンテージ V12 ザガートをベースにしたプロトタイプを公開
公開日 : 2020/12/04 15:55 最終更新日 : 2020/12/06 11:05
Aston Martin Vantage V12 Zagato Heritage TWINS by R-Reforged
アストンマーティン ヴァンテージ V12 ザガート ヘリテージ ツインズ by R-リフォージド
R-リフォージドがヴァンテージ ザガートをベースに開発
スイスを拠点に2018年設立された「R-リフォージド(R-Reforged)」は、ザガート創立100周年を記念したスペシャルモデル「アストンマーティン ヴァンテージ V12 ザガート ヘリテージ ツインズ」のプロトタイプを公開した。
今回公開されたクーペとスピードスターの2台は、アンドレア・ザガートとマレッラ・ザガートのために製造されたプロトタイプ。ザガートのプライベートコレクションに収めるためにオーダーされている。
アストンマーティン ヴァンテージ V12 ザガート ヘリテージ ツインズは、クーペとスピードスターのペアで、限定19組のみを販売。それぞれの車両は、英国ワーウィックに建造された2800平方メートルの新ファクトリーにおいて、ハンドメイドで製造される。
クーペとスピードスターを組み合わせた“ツインズ”
今回、アストンマーティンとザガートのコラボレーションにより、2011年にデビューした「 ヴァンテージ V12 ザガート クーペ」のフォルムを進化させ、よりピュアなスタイリングを纏ったスピードスターを完成させた。
デザインの変更点としては、新形状のスプリッターとフロントウイングを組み込んだノーズ、よりシャープな印象へと生まれ変わったテール形状、可変式リヤウイングを備えたアクティブエアロを採用。また、このヘリテージ ツインズは、同じデザインテーマに揃えることも、それぞれ個別のデザインを選ぶこともできる。オーナーはデザイナーやエンジニアと1対1の時間が与えられ、すべての要素をパーソナライズすることが可能だ。
現在、カロッツェリア・ザガートを率いるアンドレア・ザガートは「ヴァンテージ V12 ザガート ヘリテージ ツインズ」について次のようにコメントした。
「このプロジェクトの狙いは、クーペとロードスターの2台で構成された完璧な“ガレージ”を作ることでした。ザガートが創設された年にちなんで、わずか19ペアという限定されたヴァンテージ V12 ザガート ヘリテージ ツインズは、我々にとっても重要なマイルストーンになるでしょう」
「これまで、ザガートは450台以上のモデルを製作してきました。この記念すべき2020年に選んだのは、過去50年の歴史の中で最も権威のあるパートナー、アストンマーティンでした。今回、R-リフォージドの協力によって、私たちはこのような魅力的な“クラシック”を作り上げることができたと考えています」
600bhpまでパワーアップされた5.9リッターV12
ヴァンテージ V12 ザガート ヘリテージ ツインズは、アストンマーティンからライセンスを受けたスペシャルモデルとなる。ベースモデルに搭載されていた5.9リッターV型12気筒エンジンは、R-リフォージドによりアルミニウム製エアインテークとチタン製エキゾーストを搭載。この結果、ベースモデルから80bhpアップした最高出力600bhpを発揮し、同時に驚異的なエキゾーストノートも手にしている。
足まわりに関しては10mmのローダウンと、20mmのワイドトラック化が行われ、特にサーキットにおける運動性能が大幅に向上。空力は新開発のフロントスプリッターを含むアクティブエアロや可変式リヤウイングにより、優れた高速安定性を発揮する。タイヤはミシュラン、ホイールはF1サプライヤーでもあるAPPテック製19インチ鍛造センターロックホイールが装着されている。
R-リフォージドは、オプションとしてボディ全体をまとう「ビジュアルカーボン」仕上げも用意。実に400時間にも及ぶ製造工程では、カーボンの織り目を乱さないよう慎重に下地処理を行い、UV安定性を確保する特注ラッカーを塗布してから、マット、サテン、グロスなどオーナーが希望するカラーに調整される。
素材レベルでこだわったラグジュアリーなインテリア
インテリアは、「ブリッジ・オブ・ウィアー(Bridge of Weir)」製最高級グレードのレザーをはじめ、贅を尽くしたマテリアルをふんだんに使用。ほぼ無限のカラーバリエーション、オーダーメイドのパターンが揃えられている。エクステリアのフィニッシュを引き立てるグロスレザーなどもチョイスすることができる。
また、R-リフォージドではコクピットのディテールにも様々なこだわりを加えた。例えばステアリングホイールとホーンプッシュボタンのカラーマッチングは、ヴァンテージ史上初となる。スピードスターはウインドスクリーンをシャープな形状に変更。また、R-リフォージドが求める基準に達していなかったことから、あえてコストをかけてカーペット・ブーツモールディングをすべて作り直している。
プロトタイプでの最終的なテストを予定
ヴァンテージ V12 ザガート ヘリテージ ツインズは、英国・ワーウィックに建てられたR-リフォージドのファクトリーにおいて、12名の職人によってハンドメイドで製造。1台の車両を製造するのに、16週間が掛けられる。さらに、すべてのベース車両は500以上の新コンポーネントを取り付ける前に、パーツレベルにまで分解され、徹底的にリフレッシュされる。
この2台のオーナーには、クルマを購入するだけでなく、いくつも素晴らしいプレゼントが用意された。特製カーボンファイバー製プレゼンテーションケース、スケールモデル、インテリアサンプルを使って愛車の仕様をカタログ化したブックレットなど、オーナーは所有期間中に、テーマに沿ったギフト、招待状、特別なイベントなどがプレゼントされる。
今回公開されたプロトタイプは、2021年初頭にスペインのイディアダ・オートモーティブ・テクノロジーの試験施設で最終的なテストが行われる予定だ。このテストではジオメトリー、ダンパーやスプリングのセッティングが決定される。
テスト終了後は、スイスのフラッグシップディーラーであるアストンマーティン・ザンクトガレンに2021年前半は展示され、アメリカとヨーロッパを含む世界ツアーが行われる。その後、カスタマーへのデリバリーに先立って、プロトタイプの2台はザガートのプライベートコレクションに納められることになる。
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