フルEVグランドツアラー「イスパノ・スイザ カルメン ブローニュ」、テストトラックでの走行シーンを公開【動画】

公開日 : 2020/12/26 11:55 最終更新日 : 2020/12/26 11:55


2022年のデリバリーに向けて開発が続く「イスパノ・スイザ カルメン ブローニュ」

Hispano Suiza Carmen Boulogne

イスパノ・スイザ カルメン ブローニュ

 

 

19台のうち5台のみが製造されるハイパフォーマンス仕様

 

航空機エンジンなどで得た技術を自動車に投入し、ヨーロッパで高い人気を誇ったスペインの自動車メーカー「イスパノ・スイザ」は、2019年のジュネーブ・ショーにおいてフルEVグランドツアラー「カルメン」を発表した。

 

バルセロナにおいて19台の製造が予定されているカルメンのうち、5台のみがハイパフォーマンス仕様の「カルメン ブローニュ」となる。今回、カルメン ブローニュの走行シーンを撮影した動画が公開された。

 

「ブローニュ」というネーミングは、1921年に初開催されたジョルジュ・ボワイヨ・カップにまで遡る。フランス・ブローニュで開催された耐久レースには当時多くの自動車メーカーが参戦し、3時間半以上にわたり激闘を繰り広げた。このレースにイスパノ・スイザは「H6クーペ」を投入した。

 

イスパノ・スイザは、ジョルジュ・ボワイヨ・カップで3連覇を達成。1921年にアンドレ・デュボネ、1922年にポール・バブロ、1923年にレオンス・ガルニエが、H6クーペのステアリングを握り、レースを制している。 このイスパノ・スイザが誇るモータースポーツの遺産に敬意を評し、カルメン ブローニュは大幅なパフォーマンスアップを実現している。

 

2022年のデリバリーに向けて開発が続く「イスパノ・スイザ カルメン ブローニュ」

電動パワートレインの開発は、フォーミュラEにおける豊富な経験を持つQEVテクノロジーズ社が担当。カルメン ブローニュは、ベースから95psパワーアップした最高出力1114psを実現した。

 

QEVテクノロジーズにより1114psまでパワーアップ

 

電動パワートレインの開発を担当するQEVテクノロジーズ社により、カルメン ブローニュはベースモデルの1019psから95psものパワーアップを実現。最高システム出力は1114ps(820kW)にまで向上した。カーボン製サブフレームやカーボン製ルーフ、サスペンションの変更などにより、重量は60kg軽量化された1630kg。最高速度は40km/hアップの290km/h、0-100km/h加速は2.6秒を発揮する。

 

リチウムイオンポリマーバッテリーの容量は80kWh。最大後続距離は400kmを実現した。このバッテリーシステムは、セルを最適に作動させる温度制御システムを含めすべてをイスパノ・スイザが独自に設計・開発。充電に関しては、DC80kW以上の急速充電能力を確保。CCS2急速充電器を使用することで、80%までの充電であればわずか30分で行うことができる。

 

2022年のデリバリーに向けて開発が続く「イスパノ・スイザ カルメン ブローニュ」

カルメンの製造はバルセロナのファクトリーにおいてハンドメイドで行われる。19台のうち最初の1台は2022年にデリバリーされる予定だ。

 

2022年に最初のデリバリーを予定

 

カルメン ブローニュは、イスパノ・スイザが展開する「ユニーク・テーラーメイド」を活用することで、フルカスタマイズが可能となっている。例えばインテリアは、バルクヘッドとドアパネルにスウェードかブラックアルカンターラを選ぶことができる。

 

製造はイスパノ・スイザとQEVテクノロジーズの共同で行われ、価格は165万ユーロ。バルセロナのファクトリーにおいて1台1台がハンドメイドにより製造されるため、完成までには約12ヶ月を要するという。5台のカルメン ブローニュを含む19台が製造を予定しており、最初のカスタマーへのデリバリーは2022年を予定している。