フェラーリのスペチアーレを振りかえる。3台のフォーリ セリエとそのルーツをチェック!【画像ギャラリー】

公開日 : 2021/02/05 11:55 最終更新日 : 2021/02/05 12:00


フェラーリ J50の俯瞰目ビュー

Ferrari J50 / F60 America / Sergio

フェラーリ J50/F60 アメリカ/セルジオ

 

 

スペチアーレ中のスペチアーレ「フォーリ セリエ」を振りかえる

 

日本上陸50周年を祝してたった10台だけ作られたフェラーリがある。J50と名付けられた限定のロードスターモデルは、正式な価格すら発表されていない(一説によれば3億はくだらないとも)。

 

大切な顧客のためだけにしつらえられたシリーズモデル外の特注品を、かつてフェラーリは「フォーリ セリエ」と呼んだ。J50はいわばその現代版といえるモデルであり、488スパイダーをベースに往年の名作を思い起こさせるモチーフを随所に採り入れながら、まったく新しいスタイリングを作り上げている。

 

1950年代のオープン・コンペティションモデルに見られるラップアラウンド式のフロント&サイドウインドウや、F40及びF50に見られるブラックの分割ラインを採用。フラビオ・マンゾーニ指揮下でフェラーリのデザインチームが設計したJ50は、レッド・ドット・デザイン賞の「Best of the Best」にも輝いている。

 

そんなJ50の内外装とともに、2016年に東京・新国立美術館で行われたアンベールの模様を写真で振り返ってみたい。

 

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J50にひらめきを与えた名車たち

 

フェラーリの公式資料によれば、J50は「1970年代から80年代に人気を博したフェラーリ ロードカーを想起させるタルガボディスタイルの復活を強調する」ことをデザインコンセプトに掲げている。しかし、単に懐古趣味に走ることなく、あくまで過去をモチーフとして昇華したうえで、未来志向に振り切っているのが特徴だ。

 

ボディを上下に区切るブラックの分割ラインは、(288)GTOやF40、F50に見られるモチーフ。“ヘルメットバイザー”効果を生むラップアラウンド式のウインドウグラフィックは、1950年代の競技用バルケッタを彷彿させる。

 

J50を形づくるデザイナーたちへ、ひらめきを与えた往年のフェラーリを振り返ってみよう。

 

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J50のベースとなった488スパイダー

 

日本のために10台だけ作られたフェラーリ J50のベースは、2015年に登場した488スパイダー。ツインターボで過給する3.9リッターV8エンジンを搭載し、最高速度325km/h、0-100km/h加速3.0秒のパフォーマンスを発揮する痛快なオープントップモデルだ。

 

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イタリアデザイン界の巨匠に捧ぐフォーリ セリエ

 

フェラーリが現代へ蘇らせたフォーリ セリエの第1弾に位置づけられるのが「セルジオ」だ。モデル名は言うまでもなく、名門カロッツェリアで数々の傑作を世に残したかの巨人、セルジオ・ピニンファリーナに敬意を表したもの。

 

セルジオは2013年のジュネーブ・ショーにコンセプトカーとして登場し、翌年フェラーリとピニンファリーナの協力関係が60周年を迎えたのを記念して6台のみが生産された。異なる素材を融合させたボディシェルが特徴的なオープントップモデルは、458スパイダーがベース。ベース車両の写真とともに、セルジオの内外装をチェックしていく。

 

現代フォーリ セリエの第2弾はF12がベース

 

北米上陸60周年を祝し、2014年に10台のみ販売されたのが「F60 アメリカ」。F12ベルリネッタをベースに作り上げたオープントップモデルで、12気筒の生音を特等席で聴くことができることも美点のひとつ。フロントマスクにはクラシックなフェラーリモデルを彷彿させる繊細なグリルがあしらわれている。

 

キャビンにも往年のコンペティションモデルを想わせるデザインを採用。ドライバーエリアにはスポーティなレッドアクセントを添える一方、パッセンジャー側はブラックでまとめるという、アシンメトリーな手法を採り入れている。

 

F60アメリカ、及びベース車両のF12ベルリネッタの内外装のディテールを画像でご紹介する。

 

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