ピニンファリーナの最新スーパーカー「バッティスタ」を元F1ドライバーがテスト! その驚きの走行性能とは【動画】

公開日 : 2021/02/09 17:55 最終更新日 : 2021/02/09 17:55

アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタのプロトタイプ。正面

Automobili Pininfarina Battista

アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタ

 

わずか150台のみのEVハイパーカー

 

車両価格200万ユーロ(約2億4000万円)、世界でたった150台のみが販売される「バッティスタ」。新時代のスーパーカーとして開発されたフルEVスポーツは、2018年に設立したアウトモビリ・ピニンファリーナが満を持して世に放つ、渾身の第1作である。

 

バッティスタが目標に掲げる性能数値は驚異的だ。フロア下及びトンネル部分に120kW分のバッテリーパックを搭載し、各輪に備わる4基のエレクトリックモーターを駆動するEVハイパーカーは、最高出力1900ps、最大トルク2300Nmという前代未聞のスペックと、最高速度350km/h以上、0-100km/h加速2秒以内のパフォーマンスを謳う。加えて「最大500kmの航続が可能」としている。

 

アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタのプロトタイプ。フロントビュー

2021年夏の生産開始に向け、開発が急ピッチで進められるアウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタ。大容量バッテリーと4基のモーターを搭載するフルEVのスーパーカーで、150台のみの販売となる。

 

ハイドフェルドが実車をテストドライブ

 

その空前絶後のEVスーパーカ−、バッティスタの開発プログラムに参加したのは元F1ドライバーのニック・ハイドフェルド。彼は2021年2月3日、イタリア・ナルドのテクニカルセンターでテストを行なう車両開発チームを訪問、ダイナミクス性能のチューニングについてアドバイスを送った。

 

ハイドフェルドは、バッティスタの開発プロジェクトに初期の段階から参加している。2019年には、アウトモビリ ピニンファリーナのデザイナーやエンジニアが用意したモックアップへ実際に触れ、試した上で人間工学的な観点にもとづくフィードバックを提供。精密なダイナミックシミュレーターでのバーチャルテストドライブも実施してきた。

 

アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタのプロトタイプをテストするニック・ハイドフェルド

アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタのプロトタイプをテストするニック・ハイドフェルド。テストドライブの様子は公式YouTubeチャンネルで公開している。

 

想像を超える加速性能

 

そんなハイドフェルドだが、実車のステアリングを握るのは今回が初。テスト後のコメントには、25年以上のモータースポーツ経験をもつレーサーらしい視点と、まったく新しいEVハイパーカーへの驚きが凝縮されていた。ハイドフェルドは言う。

 

「バッティスタをテストトラック上で初めて走らせるというのは、本当に特別な体験です。現時点のプロトタイプでのテストで引き出せたポテンシャルはおよそ80%。それでも、そのパフォーマンスと加速はすでに私の想像を超えていました」

 

アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタのプロトタイプ。サイドビュー

バッティスタのプロトタイプを初めてテストトラックで走らせたハイドフェルド。彼はその性能を「期待を遙かに上回っていた」と評した。

 

世界最速のロードカーを上回るレベル

 

「何が一番驚いたかといえば、トラック上における自然な振る舞いですね。我々はこのハイパーGTを、どんな速度でも楽しめるように作り上げてきたつもりですが、ナルドで見せたコーナリングのコントロール性やスピードは格別でした。現段階のプロトタイプはトラクションコントロールやトルクベクタリングの介入も最小限に抑えられているのですが、それでもグリップは充分なレベルです」

 

ナルドのハンドリングコースを運転したことのなかったハイドフェルドは、事前にオンボード動画を使い、コースレイアウトや感覚を身体に覚え込ませた。しかし、その努力はほとんど役に立たなかったのだという。「なにしろバッティスタの加速は、世界最速のロードカーをさらに上回るレベルに達していたのですから」と、予想以上のパフォーマンスに舌を巻いた。

 

イタリア・ナルドのテストトラック

イタリア・ナルドのテストコースの空撮画像。バッティスタのプロトタイプは、6.2kmのハンドリングトラックでのタイムアタックや、全長12.6kmのバンク付きオーバルコースでの高速連続走行など、過酷なテストを繰り返してきた。

 

2021年夏に生産をスタート

 

強大なパワーを有するバッティスタだけに、気になるのはタイヤのチョイスだ。ハイドフェルドは「あらゆるコンディション、かつどんな場所でも楽しむことのできるハイパーGTを作り上げるために、タイヤのコンビネーションはふたつ開発しています。パフォーマンスタイヤとして適しているのは、ミシュランのパイロット スポーツ カップ2R。軽量な“Impulso”ホイールとの組み合わせならグリップとフィーリングも最大限に引き上げられて、レースサーキットにもってこいですね」と語る。

 

最後にハイドフェルドは「心から正直な気持ちを言わなければなりません」と前置きして、次のように語った。

 

「バッティスタのプロトタイプの走行性能は、私の期待を遙かに上回っていました。これまで体験したどんなクルマにも似ていません。バッティスタをテストトラックの外へと連れ出して、峠道でコーナーを走らせる日が楽しみでなりません」

 

アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタのプロトタイプ。リヤビュー

アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタは、販売する150台すべてビスポーク仕様となる。2021年夏に生産をスタートし、年内に市販第1号車のデリバリーを予定している。

 

「イタリア史上最強のパフォーマンス」を標榜するフルEVのハイパーカー、バッティスタ。生産分の150台はすべて顧客の好みに応じたオートクチュール仕様となり、1台1台がイタリア・トリノのピニンファリーナS.p.A.のアトリエでハンドビルドされる。

 

2021年夏には生産をスタートし、第1号車のデリバリーは、2021年後半を予定しているという。

 

 

【SPECIFICATIONS】

アウトモビリ ピニンファリーナ バッティスタ

最大出力:1900ps(1400kW)

最大トルク:2300Nm

最高速度:350km/h以上

0→100km/h加速:2.0秒以下

0→300km/h加速:12.0秒以下

航続可能距離:500km

駆動:AWD(トルクベクタリング機能付き)

駆動モード:5段階可変

ボディ構造:カーボンファイバー製ボディパネル/フルカーボンモノコック/アルミニウムサブフレーム(フロント&リヤ)

バッテリー:120kWh

充電:DC高速充電

ブレーキ:前後6ピストン(カーボンセラミック)

ディスク径:前後390mm

タイヤ:ピレリ Pゼロ(バッティスタ専用 21インチ)

※すべてメーカーによる目標推定値

 

 

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