世界のベーシック「新型メルセデス・ベンツ Cクラス」世界初披露! セダンとワゴン、PHEVもラインナップ
公開日 : 2021/02/23 22:00 最終更新日 : 2021/05/12 11:15
Mercedes-Benz C-Class
メルセデス・ベンツ Cクラス
直4のガソリンとディーゼル、さらにPHVをラインナップ
メルセデス・ベンツは2021年2月23日、新型Cクラスをワールドプレミアした。セダンとステーションワゴンの両方をフルモデルチェンジし、欧州では2021年3月30日より注文受付を開始。2021年夏より、順次ショールーム店頭へ並び出す模様だ。
新型Cクラスには、1.5リッター直列4気筒ガソリンターボユニットの「C 180」及び「C 200」、2.0リッター直列4気筒ガソリンターボユニットの「C 300」、2.0リッター直列4気筒ディーゼルターボユニットの「C 200 d」「C 220 d」「C 300 d」、そして最長100kmまで電気のみで走行できるプラグインハイブリッドの「C 300 e」をラインナップする。「C 200」と「C 300」、そして「C 220 d」は4輪駆動仕様も設定している。

2021年2月23日、メルセデス・ベンツは新型Cクラスをワールドプレミアした。欧州では2021年3月30日より受注をスタートする。新型Cクラスの生産は、独ブレーメン工場をはじめ、中国、南アフリカでも実施する。
内燃機関はすべてマイルドハイブリッド化
内燃ユニットモデルは、ガソリン/ディーゼルともにISG(インテグレーテッド・スターター・ジェネレータ=エンジンとトランスミッションの間に置く電気モーター。オルタネーターとスターターの機能も兼ねる)を搭載したマイルドハイブリッドとなる。
状況に応じて最高出力15kW/最大トルク200Nmを瞬時に発揮し、エンジンの加速を力強くサポート。この電気モーターと「48V電気システム」により、従来のハイブリッド車のような回生ブレーキによる発電を行うなど、燃費効率も最大限高めた。トランスミッションはすべて9速AT(9Gトロニック)を組み合わせる。
電気だけで100km走れるPHV
プラグインハイブリッド仕様には、容量25.4kWhのバッテリーを搭載。2.0リッター直列4気筒ガソリンエンジン(M254型)に出力95kWのモーターを組み合わせ、システム最高出力313hp/システム最大トルク550Nmを発生する。電気のみで走行できる距離は先代のおよそ2倍となる100kmまで伸びており、最高速度は140km/hまで対応。ブレーキの回生度合いを任意で切り替えることが可能で、“ワンペダルドライブ”を行うことも可能。また、55kWのDC充電であれば、約30分で100%までチャージができるという。
バッテリーの配置も最適化されており、ラゲッジコンパートメントは完全フラット化。これによって、とくにステーションワゴンモデルの荷室は長さ、高さともにアップし、使い勝手は格段に向上している。
後輪操舵システムをオプション設定
新型Cクラスのサスペンションは、フロントが新設計の4リンクアクスルで、リヤはサブフレームマウントのマルチリンク形式。プラグインハイブリッド仕様は、セダン/ステーションワゴンともリヤにエアサスペンションを標準装備する。
さらに、高速での安定性と低速での取り回し性を高めるべく、後輪操舵システムをオプションに設定。60km/h以上では逆位相に、それ以下では同位相へ、後輪をフロントに対して最大2.5度操舵する。
キャビンにアナログ計器は一切なし
エクステリアデザインは、新型Sクラスを彷彿とさせるシンプル基調。無駄な線や凹凸をできるだけ排除し、モダンな塊として仕上げている。ボディサイズはセダン/ステーションワゴンともに、全長4751mm、全幅1820mm、ホイールベース2865mmで、いずれも先代よりわずかに延長した。
キャビンにも、新型Sクラスに準ずる最新のメルセデス流コクピットが広がる。アナログのダイヤル型計器類は一切排除され、高精細のLCDスクリーンがあらゆる情報表示を司る。ドライバー前方のメーターディスプレイは、ナビゲーションをフルスクリーン表示したり、必要最小限な情報のみに表示を絞ったり、任意で画面のモードを切り替えることも可能だ。
AR(拡張現実)テクノロジーも導入
車載インフォテインメントシステム「MBUX(メルセデス・ベンツユーザーエクスペリエンス)」も最新世代へ進化。「ヘイ、メルセデス」で起動する自然対話式AIアシスタントは乗員それぞれの音声を認識するうえ、音楽ストリーミングサービスや、家庭のスマート家電と連携するスマートホームシステム(欧米、中国仕様)なども用意している。
シート角度やエアコン、お気に入りのラジオ局など、各ドライバーの任意の設定を記録し、即座に呼び出すことができる指紋認証システムも搭載。また、現実の風景にバーチャルのオブジェクトを重ねて表示できるヘッドアップディスプレイもオプションに設定した。さらに、OTAにも対応しており、ソフトウェアは常に最新の状態にアップデートされる。
後席にもシートヒーターが設置可能
先進安全運転支援機能(ADAS)も最新のシステムを総動員して搭載。Sクラスで導入し話題となった、130万ものマイクロミラーとLEDライトを組み合わせた「DIGITALライト」もオプションに設定した。「モノクロ映画程度なら投影することもできるほど」というプロジェクター並の高精細ライトは、最大限の照射範囲をカバーしながら対向車や歩行者に対する的確な防眩を行い、場合によっては路面へワーニングやガイドラインなどを投影することもできるという。
快適装備類もグレードアップを図っており、運転席にはマッサージ機能をオプション設定。さらに、後席にも初めてシートヒーターを設置できるようになった。

かの190を原点に、Cクラスはコンパクト3BOX世界の良心であり続けてきた。最新のCクラスもまた、Sクラスゆずりのテクノロジーを満載した商品力あふれるDセグメントモデルとなっている模様。日本への導入が待ち遠しい。
Cクラスはメルセデス・ベンツにとって販売の最大ボリュームを占める重要なモデル。2020年時点では、じつに世界100エリア以上で取り扱われており、その信頼性や安全性、商品性の高さは地球規模のお墨付きとなっている。まごうことなきDセグメントの雄といえる存在だ。
Genroq Webでは新型Cクラスに関するさらなる詳報情報を追ってレポートしていく。
【SPECIFICATIONS】
メルセデス・ベンツ C200 セダン
ボディサイズ:全長4751 全幅1820 全高1438mm
ホイールベース:2865mm
車両重量:未公表
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
総排気量:1496cc
ボア×ストローク:82.0×92.3mm
最高出力:150kW(204hp)/5800-6100rpm
最大トルク:300Nm/1800-4000rpm
モーター出力/トルク:15kW/200Nm
トランスミッション:9速AT
サスペンション:前4リンク 後マルチリンク
駆動方式:RWD
メルセデス・ベンツ C200 ステーションワゴン
ボディサイズ:全長4751 全幅1820 全高1455mm
ホイールベース:2865mm
車両重量:未公表
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
総排気量:1496cc
最高出力:150kW(204hp)/5800-6100rpm
最大トルク:300Nm/1800-4000rpm
モーター出力/トルク:15kW/200Nm
トランスミッション:9速AT
サスペンション:前4リンク 後マルチリンク
駆動方式:RWD
【問い合わせ先】
メルセデス・コール
TEL 0120-190-610
【関連リンク】
・メルセデス・ベンツ公式サイト
https://www.mercedes-benz.co.jp/