ロータス エヴァイヤ、往年のF1マシン「タイプ49」のエンジンサウンドを奏でる 【動画】
公開日 : 2021/03/11 17:55 最終更新日 : 2021/03/11 17:55
Lotus Evija / Lotus Type 49
ロータス エヴァイヤ/ロータス タイプ49
タイプ49のエンジサウンドからインスピレーション
ロータスは、英国の著名な音楽プロデューサーのパトリック・パトリキオス(Patrick Patrikios)と協力し、フル電動ハイパースポーツ「エヴァイヤ」のための様々なサウンドスケープを開発。サウンドスケープのために、F1マシンの「タイプ49」からエンジンサウンドが録音されている。
エンジンサウンドやエキゾーストノートを発生しない電気自動車は、安全性の確保のためにエンジンサウドの代わりとなる「サウンドスケープ(音景)」を採用している。今回ロータスは、エヴァイヤのために世界的な音楽プロデューサーのパトリキオスにコラボレーションを依頼しサウンドスケープを開発した。
パトリキオスは、オリー・マーズ、シーア、ブリトニー・スピアーズ、ピクシー・ロットら、世界的な人気アーティストの作曲・プロデュースを行ってきた。2018年には人気ガールズグループ「リトル・ミックス(Little Mix)」とのコラボレーションで、ブリット・アワードにノミネート。彼が手がけた楽曲は世界中で10億回以上もストリーミング再生されている。
インジケーター作動音やシートベルト警告音も開発
ウェールズ人のパトリキオスは、クルマ好きの父親の影響で子どもの頃からロータス・ファンだったという。現在、彼はエヴォーラを所有しており、ロサンゼルスと英国を行き来しながら音楽活動を行っている。今回、彼はエヴァイヤのサウンドスケープだけでなく、インジケーター作動音からシートベルト警告音まで、すべてのチャイムとトーンの開発も手がけることになった。
今回のロータスとのコラボレーションについて、パトリキオスは次のようにコメントした。
「私たちはエヴァイヤのために、ロータスとすぐに分かるようなサウンドスケープを作りたいと考えていました。英国・ヘテルの開発チームと、エヴァイヤに搭載するサウンドスケープがどうあるべきかを話し合いました。ロータスと本質的に結びついたものを追求し、将来の電気自動車のための基礎となるサウンドを作れたと考えていたのです」
そのサウンドスケープを、ロータスの名車でアイコニックなレーシングカーのひとつ「タイプ49」を起点とするアイデアをパトリキオスは気に入っている。
「タイプ49に搭載されているフォード・コスワース・DFV V8エンジンには、純粋さ、剥き出しの荒々しさ、最高の名曲のような魂を揺さぶる感情があるのです」
時を超えてシンクロしたエヴァイヤとタイプ49
サウンドスケープの製作プロセスは、パトリキオスがタイプ49のエンジンサウンドを録音し、それをコンピューターへと取り込むことからスタートした。
そのエンジンサウンドをベースにデジタル処理を行うなかで、エンジンサウンドの再生スピードを遅くするとエヴァイヤに搭載された最新の電動ドライブトレインが生み出す自然な走行音とがまったく同じ周波数になることを、パトリキオスとロータスの開発チームは発見したという。
「タイプ49のエンジンサウンドをベースに、再生速度やデジタルフィルタリングの微調整を加えながら、エヴァイヤのためのサウンドスケープを作りました。この製作過程は非常に“オーガニック”だったと感じています」
「今回、私たちは、クルマとドライバーの間に感情的なつながりをもたらす何かを求めていました。音は感情を生み出し、その感情を形成する上で大きな影響力を持ちます。ロータスのドライブ体験の重要な部分である、絆を豊かにしてくれるのです」
「あらためて、史上最も象徴的なロータスのレーシングカーのサウンドが、最新マシンのインスピレーションとなっているという事実が、とても気に入っています。そこには美しいシンメトリーが存在しています」