BMWのフル電動SUV「iX」、2021年末に発売決定。X5同等の価格帯からスタート!

公開日 : 2021/03/23 17:55 最終更新日 : 2021/03/23 17:55


BMW iXの正面ビュー

BMW iX

 

 

価格は邦貨で約990万円から

 

BMWは、次世代ピュアEVの「iX」を2021年末に市場導入する。iXは第5世代に進化する「eDrive」を搭載したフル電動の5シーターSUVで、まず航続距離600kmの「xDrive50」と、同400kmの「xDrive40」から販売をスタート。

 

いずれも前後にモーターを1基ずつ装備する4輪駆動で、ドイツ本国での価格は、xDrive40が7万7300ユーロ(約990万円)〜と、X5と同等のプライスタグを掲げる。

 

BMW iXのフロントおよびリヤ

BMWが2021年末に市場導入をスタートする新型ピュアEV「iX」。大型キドニーグリルは高性能センサーやカメラ、レーダーなどを内蔵した“インテリジェンスパネル”としての役割をもつ。

 

約10分で最長120km分の充電が可能

 

iXはアルミニウム製のスペースフレームに「カーボン・ケージ」を組み合わせた、軽量な高剛性ボディ構造を採用。最新の電動パワートレインやe-AWD、デジタル機器の耐久性や信頼性、品質については、サハラ砂漠から北極圏、ニュルブルクリンクまで、世界屈指の過酷な地域で徹底的にテストが繰り返された。

 

先進の高電圧リチウムイオンバッテリーをフロア部分に低く配置しており、「xDrive50」には容量100kWh、「xDrive40」には同70kWhのものを搭載する。バッテリー自体の重量エネルギー密度は従来比でおよそ20%向上しているという。急速充電については、「xDrive50」は200kWまで、「xDrive40」は150kWまで対応。急ぎのときは10分あれば、前者は120km分、後者は90km分のチャージができる。

 

BMW iXのサイドビュー

BMW iXの全長と全幅はX5同等、全高はX6に近い。格納式のドアハンドルや、空力仕様のホイールなどを採用。Cd値は0.25を実現している。

 

車内は「広々」と「新しい」がキーワード

 

iXのボディディメンションは全長5m弱、全幅約2m、全高約1.7mで、サイズ感としてはX5及びX6に近い。その一方で、ピュアEVならではのセンタートンネルの無いキャビンは驚くほど広大。新設計のヘッドレスト一体型シートをはじめ、六角形ステアリングホイール、センターコンソール、そしてダッシュボードまわりのデザインなど、すべてがまったく新しいデザインに進化している。

 

なかでも注目が、最新の8世代目OS「BMWオペレーティングシステム」を採用したコクピット。2001年のE65型7シリーズ以来、20年間進化を続けてきたマンマシンインターフェース「iDrive」も最新世代へ生まれ変わった。

 

BMW iXのコクピット

従来型のBMWとは一線を画す風景が広がるキャビン。ちなみに、六角形型ステアリングホイールを採用するのは、BMWグループの量産車としては初めて。

 

緩やかにカーブするフレームレス ディスプレイを搭載

 

ドライバーの正面には、横長の湾曲ディスプレイを配置。フレームレスデザインを採用した一枚もののスクリーンには、12.3インチのメータークラスター部分と、14.9インチのセンターディスプレイ部分を内蔵している。

 

また、室内の各部にはクリスタルカットガラス調のスイッチを多用。センターコンソール上のセレクタースイッチ、iDrive用コントローラー、ボリュームスイッチ、シートアジャスターなどは、ジュエリーのように透明感のある意匠となっている。

 

BMW iXのシート

BMW量産車としては最大のグラスルーフを採用した、開放的なインテリア。グラスルーフは一瞬で不透明化できるエレクトロクロミック仕様を選択することもできる。

 

BMW史上最大のグラスルーフ

 

広々として明るいキャビンを、さらに開放的に演出するのがルーフ一杯に口を開けたパノラミックグラス。切れ目や分割線の一切ない1枚ガラスのパノラミックグラスルーフはBMW史上で最大。ボタン操作ひとつで透明/不透明に切り替えできるエレクトロクロミック仕様もオプションで選択可能だ。

 

自動運転及びデジタル面も大幅な進化を遂げる模様。高精度センサーの性能やコンピューターの処理速度も格段に向上するとともに、高速通信規格5Gも活用して「より先進的な自動運転や駐車機能が利用可能になる」という。

 

BMW iXのリサイクル材活用

サステナブルなクルマ作りを徹底するBMW iXは、魚網やプラスチックのリサイクル材を積極的に使用。皮革のなめし剤などにも、環境に影響をもたらすものは使わないように配慮している。

 

生産にも自然エネルギーを活用

 

各自動車メーカーは現在、それぞれにサプライチェーン全体で環境破壊や労働問題について厳しくモニターしている。iXもまた、カーボンフットプリント(製品のライフサイクル全体で排出された温室効果ガス量を合算し、それをCO2排出量に換算したもの)の最小化について、より一層積極的な取り組みを展開。

 

ディンゴルフィンの完成工場やバッテリーセル工場の稼働エネルギーは、すべてグリーンパワーを使用。アルミニウム材も太陽光を使って生産する。また、モーターはレアアース不使用とし、オーストラリアとモロッコでのバッテリー用コバルト及びリチウム獲得にあたっては、正当性と透明性を厳守して採掘している。

 

BMW iXの生産工程

BMW iXは生産プロセスでも自然エネルギーを活用。車両アッセンブリーをはじめ、バッテリーやアルミニウムの生産など、各工場のエネルギー源としてグリーン電力を採り入れている。

 

「iXは居心地よく移動できるリビング空間」

 

さらに、アルミニウムやプラスチック、木材、皮革などには、できる限りリサイクル材や自然素材を使用。クロムなど環境に害悪を与えるものは排除し、FSC(Forest Stewardship Council=森林管理協議会。国際的な森林認証制度)認定を受けた木材のみを採用、皮革加工にもオリーブの葉から作られたなめし剤を使う。また、フロアマットやライナーには、昨今問題となっている魚網をリサイクルした素材を用いている。

 

BMW iXのリヤビュー

iXはディンゴルフィン工場で2021年後半から生産をスタートする。BMWは今後、第5世代の「eDriveテクノロジー」をコンパクトクラスの「iX3」、クーペの「i4」など幅広い車種へ展開していく。

 

BMWのデザイン部門を率いるエイドリアン・ファン・ホーイドンク氏は次のように語っている。

 

「BMW iXで、我々は新しいテクノロジーをとてもモダンで、エモーショナルなデザインとして表現しました。技術的には複雑ですが、とてもクリアでシンプルに感じられるクルマとなっています。このクルマは人々にとって、居心地よく移動できるリビング空間であり、貴方が必要とする知性を備えた1台なのです」