アウディ、スポーツプロトタイプレースに復帰! ポルシェが開発に加わり2023年シーズンのル・マン24時間は大混戦か!?

公開日 : 2021/05/02 14:55 最終更新日 : 2021/06/14 14:51

アウディがLMDh規定マシンを開発し、2023年シーズンから耐久レースへの復帰を発表

デビュー戦は2023年のデイトナ24時間レースを予定

 

アウディは、2023年シーズンからル・マン24時間レースを含むスポーツプロトタイプレースへの復帰を発表した。耐久レースで成功を収めた「R18」の後継車は、LMDh(ル・マン・デイトナ・h)規定車両として、現在開発が行われている。

 

2022年の初頭に最初のプロトタイプをシェイクダウンし、2022年は世界各地を舞台にした集中的なテストプログラムを実施。デビューレースは2023年1月に開催されるデイトナ24時間レースを予定している。

 

アウディがLMDh規定マシンを開発し、2023年シーズンから耐久レースへの復帰を発表

新たなプロトタイプレーシングカーは、2017年シーズンまでWECを戦っていたポルシェの協力のもとに開発されることが明かされている。

 

ポルシェとの密接なコラボレーションにより開発

 

アウディ・スポーツGmbHのマネージングディレクターであり、アウディのモータースポーツ活動を統括するジュリアス・ゼーバッハは、今回の復帰について次のようにコメントしている。

 

「新たに導入されるLMDhカテゴリーは、アウディのモータースポーツにおける新たな挑戦にピッタリです。この新規定により、私たちは魅力的なレーシングカーを、世界中で行われる伝統的なレースに投入することができるでしょう。また、パートナー戦略を活用して、フォルクスワーゲン・グループ内の技術も活用していきます」

 

ゼーバッハが明かしたように、R18の後継モデルは、グループ企業であるポルシェとの緊密な協力関係のもとに開発が進められている。ポルシェは919ハイブリッドで世界耐久選手権(WEC)において、2015年から2017年まで、3年連続ダブルタイトルを獲得。プロトタイプレーシングカーの開発におけるデータや経験値を蓄積しているメーカーだ。

 

「フォルクスワーゲン・グループの大きな強みは、ロードカーの開発における各ブランドのコラボレーションです。そして、このコラボレーションを、モータースポーツにも採りいれていきます。とはいえ、この新しいスポーツプロトタイプは、先日発表されたポルシェと共通のプラットフォームで開発されたアウディ RS e-tron GT1と同様、オリジナリティを持った本物のアウディとなるでしょう」

 

アウディがLMDh規定マシンを開発し、2023年シーズンから耐久レースへの復帰を発表

2016年シーズンを最後にWECから撤退したアウディ。新たにLMDh規定で開発されるニューマシンは、デビュー時点からファクトリーチームだけでなく、プライベーターにも供給されることが決まっている。

 

ファクトリーチームと並行しカスタマーへの供給も予定

 

アウディは2020-21年シーズンをもって、ABB FIAフォーミュラE世界選手権からの撤退を発表。現在、アウディ・スポーツでは、先日発表されたダカールラリー用オフローダーと並行して、LMDh規定用スポーツプロトタイプを開発している。

 

アウディ・スポーツのファクトリー・モータースポーツ責任者を務めるアンドレアス・ルースは、現在の状況を次のように説明した。

 

「2022年1月に開催されるダカールラリーへの初参加まで、あと8ヵ月弱しかないため、確かにダカールチームは時間的なプレッシャーを感じています。同時にル・マン24時間レースのカムバックに向けて、完璧な準備も進めたいと考えています。だからこそ、私たちはこの2つのプロジェクトを最優先で並行して進めているのです」

 

「すでに耐久レース用車両のシャシー開発パートナーが決まり、パワーユニットのコンセプトも確定しました。現在はアウディ・デザインのスタッフと一緒に、ファンを魅了するエクステリアを決定しているところです」

 

LMDh規定はコスト効率を最大限に高めるために制定されており、アウディ製プロタイプもカスタマーチームへの供給を予定している。ル・マン24時間レース、デイトナ24時間レース、世界耐久選手権(WEC)、IMSAシリーズなど、多くのレースで総合優勝やタイトルを狙えるマシンが供給されることは、多くのカスタマーチームにとっても魅力的なチョイスになりそうだ。

 

実際、すでにアウディには多くのコンタクトが寄せられていると、ルースは付け加えた。

 

「アウディ R8は、2000年から2006年まで、80のレースで63回もの優勝を果たし、当時のプロトタイプの中で最も成功を収めました。さらにカスタマーチームにも供給され、多くのチームにとっても扱いやすいマシンとの評価を得ています。私たちのターゲットは、ファクトリーチームと並行して最初からカスタマーチームにもマシンを提供することです。 現在、社内で具体的な検討を進めています」

 

LMDhクラスはすでにポルシェやアキュラが参戦を表明しているうえ、トップカテゴリーのLMHクラスよりローコストでのマシン開発が可能なため、今後さらに参加するマニュファクチャラーは増加することが予想されている。多くのメーカーが威信を賭けて真の頂点を競うエンデューロバトルは、モータースポーツファンとしては望むところ。2023年シーズンの到来が今から楽しみだ。