ジャガー・ランドローバー、ディフェンダーをベースとした水素燃料電池自動車(FCEV)を開発

公開日 : 2021/06/18 14:55 最終更新日 : 2021/06/18 14:55

ジャガー・ランドローバー、ディフェンダーをベースとした水素燃料電池自動車(FCEV)を開発

Land Rover DEFENDER

ランドローバー ディフェンダー

 

 

2021年末にもFCEVプロトタイプのテストを開始

 

現在、ジャガー・ランドローバーは、新型ランドローバー ディフェンダーをベースにした水素燃料電池自動車(FCEV)の試作車を開発しており、2021年末までにプロトタイプのテストを開始する予定だ。

 

ジャガー・ランドローバーは、2021年2月に両ブランドの電動化を中心とした新戦略「Reimagine」を発表。今後5年間で6種類のEVが投入されるほか、2036年までに車両から排出される炭素排出量をゼロにし、さらに2039年までにサプライチェーン、製品、製造過程全体で、炭素排出量をトータルでゼロにするという野心的な目標を掲げた。今回明らかにされたFCEVの開発は、この戦略に則って行われている。

 

水素で発電して電気モーターを駆動するFCEVは、ゼロエミッションを目指す上でバッテリー駆動電気自動車(BEV)を補完するものとなる。FCEVはエネルギー密度が非常に高く、急速な燃料補給も可能。現行のBEVのネックとなる低温時の航続距離減少が少ないため、大型で長距離走行を求められる輸送車両や、高温/低温の過酷な環境下で走行する車両に最適とされている。

 

ジャガー・ランドローバー、ディフェンダーをベースとした水素燃料電池自動車(FCEV)を開発

現在、トヨタやホンダ、ヒュンダイが販売するFCEVは、徐々に販売台数が増加しており、水素ステーションも2030年には全世界で1万ヵ所にも達すると見込まれている。

 

2030年には1000万台の普及が見込まれるFCEV

 

2018年以降、全世界におけるFCEVの走行台数は約2倍に増加し、水素充填ステーションも20%以上増加した。2030年には水素を動力源とするFCEVの普及台数が1000万台を超え、水素ステーションも全世界で1万ヵ所に到達すると予測されている。

 

「プロジェクト・ゼウス(Project Zeus)」と命名されたジャガー・ランドローバーの先進的なエンジニアリングプロジェクトは、英国政府が支援する「アドバンスド・プロパルション・センター(Advanced Propulsion Centre:先進推進センター)」が資金を提供しており、航続距離や燃料補給、牽引力やオフロード性能など、カスタマーが期待する性能や機能を実現するため、水素パワートレインをどのように最適化できるかを研究している。

 

ジャガー・ランドローバー、ディフェンダーをベースとした水素燃料電池自動車(FCEV)を開発

ディフェンダーFCEVに搭載される水素パワートレイン。ジャガー・ランドローバーは、FCEVの開発を行うため、様々な企業や研究機関と協力する「プロジェクト・ゼウス」を立ち上げた。2021年末からスタートするテストでは、様々なメニューが計画されている。

 

様々な研究機関と共同で開発されているディフェンダー FCEV

 

ジャガー・ランドローバーはプロジェクト・ゼウスにおいて、デルタ・モータースポーツ、AVL、マレリ・オートモーティブシステムズ、UKBICなど、世界的な研究開発パートナーと協力。FCEVのプロトタイプを研究、開発、製造する。ディフェンダー FCEV プロトタイプは、2021年末に向けて英国でテストを開始し、オフロード性能や燃費性能など様々な性能特性が検証される予定だ。

 

ジャガー・ランドローバーにおいて、FCEVプロジェクトを率いるラルフ・クラギューは、今回の野心的なプロジェクトについて次のようにコメントした。

 

「FCEVは、将来的に輸送分野において中心的なパワートレインとなることが予測されています。ゼロエミッションを目指すジャガー・ランドローバーのラインナップにおいて、バッテリー駆動電気自動車と並び、もうひとつの柱となるものです。プロジェクト・ゼウスのパートナーと共に行われている研究・開発作業は車両からの炭素ガス排出量ゼロを実現し、2039年までのビジネス全体におけるゼロエミッションを可能にするための非常に重要な役割を担うことになるでしょう」