アルピーヌ A220をオマージュした「AGTZ ツインテール」

ザガート最新作「AGTZ ツインテール」はアルピーヌ A110ベースでボディ全長を変更可能?【動画】

ザガートとラ・スクアドラは、かつてル・マン24時間を戦ったアルピーヌ A220をオマージュし、全長を変更可能な「AGTZ ツインテール」を発表した。
ザガートとラ・スクアドラは、かつてル・マン24時間を戦ったアルピーヌ A220をオマージュし、全長を変更可能な「AGTZ ツインテール」を発表した。
ポーランドのスーパースポーツ販売会社ラ・スクアドラ(La Squadra)と、イタリアの老舗カロッツェリアのザガートは、2024年2月21日に共同プロジェクトにより開発されたグランツーリスモ「AGTZ ツインテール」をミラノのザガート・アトリエにおいて発表した。

AGTZ Twin Tail

新時代に求められる過去への回帰

ザガートとラ・スクアドラの共同プロジェクト「AGTZ ツインテール」のエクステリア。
「AGTZ ツインテール」プロジェクトを立ち上げた理由を、アンドレア・ザガートは「新たな時代への過渡期には、古い時代を知ることが重要になる」と説明する。写真はAGTZ ツインテール ロングテール仕様。

ヤクブ・ピエトラザックにより、ポーランドのカトヴィツェに設立されたスーパースポーツ専門ディラー「ラ・スクアドラ」。ラ・スクアドラとザガートは共同で、1960年代のプロトタイプレーシングカーをオマージュし、伝統とテクノロジーを融合したグランツーリスモ「AGTZ ツインテール」を発表した。

AGTZ ツインテールのモチーフになったのは、1960年代後半のル・マン24時間レースに参戦した「アルピーヌ A220」。当初、ロングテールボディを採用していたA220だったが、ル・マン24時間での敗北を受けて、アルピーヌはボディのリヤセクションを300mmも短縮。A220はスプリントレースやラリーに活躍の場を移し、様々なイベントで好成績を残している。

「AGTZ ツインテール」は、現行のアルピーヌ A110をベースに、A220のコンセプトを現代に甦らせた。カロッツェリア・ザガートを率いるアンドレア・ザガートは、AGTZ ツインテールのプロジェクトを立ち上げた理由を次のように説明した。

「急激な電動化など、自動車の世界に新たな時代が訪れると、人々は過去の壮大な時代を思い起こしたくなるものです。歴史上のアイコニックな名車のストーリーは、これからも語り継がなければなりません。新しい世代に自分たちの物語を創り出す意欲を与えるには、これは極めて重要な課題です。過去を知らずして、未来を創造することはできないのです」

ボディのリヤセクションが取り外し可能に

ザガートとラ・スクアドラの共同プロジェクト「AGTZ ツインテール」のエクステリア。
AGTZ ツインテールは、ロングテールからショートテールへとスタイルを変更したアルピーヌ A220をオマージュし、リヤのオーバーハングが取り外し可能になっている。

今回、モータースポーツでの成功をあきらめなかったアルピーヌ A220をリスペクトし、ザガードはコーチビルド手法を用いいて、現代に甦らせた。シャシーやメカニズムは、高い信頼性を持つ現行のアルピーヌ A110をベースとし、A220をイメージしたドラマチックなエクステリアを作り上げた。さらに、AGTZ ツインテールは、ロングテールとショートテールボディを持つ、A220のストーリーも継承している。

AGTZ ツインテールはリヤのボディワークが取り外し可能となっており、スポーティな俊敏性を持つショートテールと、エレガントなロングテールの両方を楽しむことができる。価格は65万ユーロから、ザガートによって19台が限定製造され、発表時点ですでに全車ソールドアウトした。また、実際の販売やアフターセールスは、ラ・スクアドラが担当する。

2024年2月23~24日にスイスのサンモリッツで開催される「I.C.E.サンモリッツ」には、オリジナルのアルピーヌ A220 ロングテールとショートテールを展示予定。AGTZ ツインテールは、2024年10月からのデリバリーに先立って、2024年5月にコモ湖畔で一般公開も計画されている。

AGTZ ツインテールを動画でチェック!

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