BMW M社初の電動SAV「XM」は巨大グリルを採用した専用デザイン

M1以来となるBMW M社オリジナルデザインの「BMW XM」は1000Nmに達するPHEVシステムを採用【動画】

BMW M社としてはM1以来となる専用モデル「XM」の走行シーン。
伝説のミッドシップスポーツ、BMW M1をオマージュしたデザインが採用された「XM」。
2022年、創業50周年を迎えたBMW M社(BMW GmbH)は、同社初となる電動システムを搭載したハイパフォーマンスSAV「BMW XM」を発表した。M1以来となる専用デザインが採用され、4.4リッターV型8気筒ガソリンツインターボエンジンに電気モーターを組み合わせたプラグインハイブリッドシステムを搭載する。0-100km/h加速4.3秒、最高速度270km/h(電子リミッター)というスポーツカー顔負けのパフォーマンスを手にしている。

BMW XM

2022年12月から米国スパルタンバーグで製造開始

BMW M社としてはM1以来となる専用モデル「XM」のエクステリア。
BMW M社50周年記念モデルとして開発されたXMは、2022年12月からアメリカで製造を開始。2023年から世界に向けてデリバリーがスタートする。

BMW XMは、専用開発された「M ハイブリッドドライブ・システム」、ゴージャスな専用デザイン、そして先進的かつラグジュアリーなインテリアを一体化。BMWが展開するスポーツ・アクティビティ・ビークル(SAV)の最上位モデルとして、セグメントに新たな基準を打ち立てる存在と、BMWは自信をのぞかせる。

BMW M社設立50周年アニバーサリーのハイライトとなるXMは、1970年代後半にデビューしたスーパースポーツ「M1」以来となる、BMW M社オリジナルモデル。究極のハイパフォーマンスSAVとして開発されたXMのエクステリアデザインには、この伝説のミッドシップスーパースポーツをオマージュしたディテールが採用されている。

XMは2022年12月から米国・スパルタンバーグのBMWグループ・ファクトリーで生産が開始され、2023年春から世界中の市場で販売される予定。主なマーケットは米国、中国、中東とされており、日本市場への導入は現時点で明らかになっていない。

4.4リッターV8ツインターボ+電気モーターの組み合わせ

BMW M社としてはM1以来となる専用モデル「XM」の走行シーン。
エンジン単体で最高出力489ps、最大トルク450Nmを発揮する4.4リッターV型8気筒ツインターボに、電動モーターを組み合わせることで、最高出力653ps、最大トルク650Nmを実現した。

BMW XMは、専用開発されたM ハイブリッド・ドライブシステムを搭載。4.4リッターV型8気筒ツインターボエンジンの360kW(489ps)と、電気モーターの145kW(197ps)を組み合わせることで、最高システム出力480kW(653ps)を実現した。最大トルクはV8エンジン650Nm+電動モーター280 Nmを合わせ、800Nmを発揮。電気モーター単体の実効最大トルクは450Nmにまで達するという。

BMW M社が誇る4.4リッターV8ツインターボエンジンには、クロスバンク・エキゾーストマニホールドを採用。8速Mステップトロニック・トランスミッションに組み込まれた電気モーターが、このV8エンジンをあらゆる領域でサポートする。エンジンと電気モーターをインテリジェントに制御することで、あらゆる走行シーンで「M」に相応しいパフォーマンスを実現。瞬時に立ち上がり、回転域全体にわたって持続する圧倒的なパワー感により、0-100km/h加速は4.3秒を実現している。

ジェントルなV8エンジン搭載モデルとしては珍しく、魅力的なエンジンサウンドが特徴。これは電子制御連続可変フラップと、BMW Mモデルとして初採用のヘキサゴナル(六角形)デュアルテールパイプを備えたスポーツエキゾーストシステムから生み出されている。

最高出力748psを発揮する「レーベルレッド」

BMW M社としてはM1以来となる専用モデル「XM」のエクステリア。
BMW M社はさらにパワフルなハイパフォーマンス仕様「XM レーベルレッド」を2023年に投入。M社の史上最もパワフルな、公道走行可能モデルとなる。

BMW M社は、XMに最上級仕様の「XM レーベルレッド(LABEL RED)」を、2023年からラインナップに追加。BMW M社史上最もパワフルな公道走行可能車両となり、M ハイブリッドドライブ・システムは最高出力550kW(748ps)、最大トルク1000Nmという、強烈なスペックが与えられる予定だ。

4.4リッターV型8気筒ツインターボは最高出力430kW(585ps)、最大トルク750Nmまでパワーアップされ、これに通常モデルと同じ145kW(197ps)、280Nmを発揮する電気モーターが組み合わせられる。

EVモードで最大航続距離88kmを確保

モーターのみでの走行となる「エレクトリック」モードでは、82~88kmというドライブに十分な航続距離が確保された。
モーターのみでの走行となる「エレクトリック」モードでは、82~88kmという十分な航続距離が確保された。

センターコンソールに配置された「Mハイブリッド・ボタン」を押すと、3つのドライブモードから選択可能。「エレクトリック(ELECTRIC)」を選ぶと、最高速度140km/hで、最大航続距離82~88kmを電動モーターのみで走行することができる。25.7kWh容量のリチウムイオン高電圧バッテリーはアンダーボディに搭載され、最大7.4 kWのAC充電に対応する。

BMWグループと映画音楽を手がけるハンス・ジマーのコラボレーションによって開発された「BMWアイコニックサウンド・エレクトリック」は、電気モーターに最適化されたバックトラックを提供。Mモデル独自の電気駆動音は、「エレクトリック」モードでの走行時にアクセル操作に反応し、リアルなフィードバックを室内に届ける。

V8エンジンと電動モーターが生み出すパワーは、全輪駆動システム「M xDrive」を介して路面に伝達。特に「4WD スポーツ」モードではリヤ重視の駆動配分される。また、砂丘などでグリップレベルの低い悪路での走行に特化した「4WD サンド」モードも用意された。

BMW M1をオマージュしたエクステリア

BMW M社としてはM1以来となる専用モデル「XM」のエクステリア。
BMW M社としてはM1以来となる専用エクステリアが与えられた「XM」には、M1をはじめ、歴代Mモデルをオマージュしたディテールが採用されている。

エクステリアデザインは、圧倒的な存在感と強大なパフォーマンスを表現した。最新SAVらしい力強いプロポーションをもち、フロントからリヤに向けてダイナミックで伸びやかなシルエットを描く。

BMWのラグジュアリーセグメントモデルのためにデザインされたフロントセクションは「M」オリジナルモデルとして再解釈された。上下分割されたヘッドライト、ゴールドカラーの縁取りとコンターライトを備えた「BMWキドニーグリル」、そして大型エアインテークが、フロントセクションを構成。サイドセクションは、ゴールドのアクセントバンドが、BMW M1のボディを走るブラックストリップを彷彿させる。

フラットなリヤウインドウに刻まれた「BMW」ロゴや、彫刻的なテールライトのルーバー構造も、過去のMモデルへのオマージュ。足元にはM軽量21インチアロイホイールが標準装備となり、オプションで23インチまで選択可能となっている。

ラグジュアリーな快適性を追求したキャビン

BMW M社としてはM1以来となる専用モデル「XM」のインテリア。
ゆったりとしたキャビンは、シックでありながらもゴージャスな雰囲気でまとめられた。インストルメントパネルとドアパネル上部には、ヴィンテージレザーが使用されている。

インテリアにも、エクステリアデザインのエッセンスが受け継がれた。コクピットやフロントシートは、Mモデルらしくドライビングエクスペリエンスを意識してデザイン。Mマルチファンクションシート、ニーパッド、専用デザインのM レザーステアリングホイールを装備し、BMW カーブド・ディスプレイ、 BMW ヘッドアップディスプレイ用には、Mモデル専用グラフィックが採用された。

キャビンはゆったりとした空間と上質なマテリアル、贅沢なデザインによって、特別な「Mラウンジ」が広がる。リヤコンパートメントまで伸びるヒーター付きバックレストと専用設計のクッションが、ラグジュアリーな快適性を提供。立体的なプリズム構造、フォト・マウント・スタイルのボーダー、100個のLEDイルミネーションなど、彫刻的なヘッドライナーが個性的な室内を演出する。また、インストルメントパネルとドアパネル上部には、ヴィンテージレザーが採用された。

その他に、アンビエントライト、4ゾーン・オートエアコン、ハーマン・カードン(Harman Kardon)製サラウンドサウンドシステム、トラベル&コンフォートシステムを標準装備。オプションとしてバウワーズ&ウィルキンス(Bowers & Wilkins)製ダイヤモンド・サラウンドサウンドシステム(1500Wアンプ、ルーフエリア・4スピーカーを追加)も用意されている。

BMW XMを動画でチェック!

BMW M社は、BMW i4 M50をベースに4基のモーターを搭載したプロトタイプ車両を開発。様々なデーターを取得すべく、テストを開始した。

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