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マクラーレン 12Cから続く強力関係
今回の決定を受けて、テネコは今後、モンロー・インテリジェント・サスペンションが展開する電子制御式サスペンションシステムを、マクラーレン・オートモーティブに供給する。モンローは1926年に世界初のショックブソーバー「モンロー・ショックエリミネーター(衝撃除去機)」を開発。現在に至るまで、サスペンションシステムの一流ブランドとして、世界中で人気を集めている。
今回の発表は、マクラーレン・オートモーティブとモンローの10年にわたる関係に基づいて決定。これまでも両社のエンジニアが協力し、革新的なサスペンション技術を開発・展開してきた。モンローとマクラーレンは、2011年にマクラーレン・オートモーティブ初のスーパースポーツ「12C」に、キネティック・サスペンションが搭載されている。
マクラーレン・オートモーティブのチーフテクニカル・オフィサーを務めるチャールズ・サンダーソンは、今回の発表を受けて次のようにコメントした。
「モンローのインテリジェント・サスペンション・テクノロジーは、優れたドライビング・エクスペリエンスを提供する上で、重要な役割を果たしています。テネコとマクラーレンの長い強力関係によって、私たちはスーパースポーツのドライビングパフォーマンスにおいて、世界的なベンチマークであり続けることができるのです」
マクラーレンの市販モデルに搭載
モンローのサスペンション・テクノロジーは、すでにマクラーレンの現行モデルにも採用されており、「モンロー・インテリジェント・サスペンション CVSA2」と「モンロー・インテリジェント・サスペンション CVSA2/キネティックH2システム」が各モデルに導入されている。
モンロー・インテリジェント・サスペンション CVSA2は、操舵角/車速/加速度/車体変位、その他のデータポイントに基づいて、減衰特性を連続的に調整する4つの軽量電子2バルブダンパーを採用。ドライバーが好みのドライビングモードを選択すると、システムがリアルタイムの環境に合わせて調整し、走行性能/コントロール性/快適性/安全性を最大限に引き出す。
モンロー・インテリジェント・サスペンション CVSA2は、マクラーレン 540C、570GT、570S、600LT、GT、アルトゥーラに装着されている。
モンロー・インテリジェント・サスペンション CVSA2/キネティックH2システムは、CVSA2アダプティブ・ダンパーコントロールに、専用の軽量ロールコントロール油圧システムを組み合わせた仕様となる。これらのテクノロジーは、滑らかな乗り味と、統合されたダンピングとロール制御を両立。優れたドライビングパフォーマンスを実現すべく、快適性とハンドリングを向上させる効果を持つ。
モンロー・インテリジェント・サスペンション CVSA2/キネティックH2システムは、MP4-12C、650S、675LT、720S、765LT、エルバ、そして新型750Sにも搭載。このテクノロジーは、マクラーレンP1、マクラーレン P1 GTR、マクラーレン セナ、スピードテールのサスペンションシステムにも組み込まれている。