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Contest 67CS
2社の価値観を備えたオーダーメイド
オランダのヨットメーカー、コンテスト社は新型「コンテスト CS67」用の特注インテリアの製作をベントレーへオーダー。コンチネンタル GTやベンテイガのインテリア製作を手がけてきたベントレーのインテリアデザインチームは、難易度の高いこのリクエストを引き受け、ベントレー製車両に使用されている素材や技術をベースに、完全オーダーメイドの内装を完成させた。
プロトタイプとして、ラグジュアリーなコンテスト 67CSに相応しい、ベントレーだからこそのインテリアが完成。ヨットのオーナーは、ふたつのブランドに共通するパフォーマンスとライフスタイルを楽しみつつ、その価値観と伝統を備えたオーダーメイドインテリアを注文できるようになった。
3Dプリンティング技術を積極的に活用
今回、ベントレーはコンテストのデザインチームと密接に協力。創造性の限界を押し広げるエキサイティングなチャレンジに挑み、ユニークなインテリアを作り上げた。3Dプリンティングなどのプロトタイピング手法を活用し、個々のコンポーネントの実現可能性を高めている。
ソファを含むいくつかのアイテムは、事前に完全なモックアップを製作。厳密な仕上げと厳しい品質基準を確実に満たすことができるよう、丁寧な製作過程を踏んでいる。
ベントレーのアイコンであるダイヤモンド・キルティングの皮革は、ティッシュボックスやドリンクコースターなど、カスタマーの好みに合わせてイチから作成され、船内のインテリア全体へと完璧にマッチングされた。また、通常はベントレーのステアリングホイールに使用される手縫いのクロスステッチなどの特殊技術が随所に採り入れられている。
ベントレーホームのファニチャーも導入
ベントレー製車両へのオマージュとして、マルバーンチェアをはじめ、ベントレーホームのファーニチャーも採用された。さらに、特注バーや洗面台など、新型ヨットのため特別にデザインされた装備も搭載。ヨットのキャプテンチェアと卵型テーブルもベントレーがワンオフで製作している。
コンテストヨット社のアルイエン・コナインCEOは、今回のコラボレーションの完成に喜びを隠さない。
「ベントレーモーターズと協力し、ベントレー製車両とヨットのインテリアを完全にマッチさせるオプションが、当社のラインアップに加わりました。以前、私たちはコンテストとベントレーの両ブランドの愛好家のため『コンテスト 59CS』のワンオフモデル製作しました。今回の新しい取り決めにより、その協力関係はまったく別次元へと進み、ベントレーをフィーチャーしたコンテストヨットの専用ラインという選択肢が生まれたのです」
ベントレーモーターズのエンジニアリング担当取締役、マティアス・ラーベは次のようにコメントを付け加えた。
「ヨットのインテリアは、自動車のインテリアと同様、細部に至るまで精密でなければなりません。私たちのデザインチームにとって、その技術をインテリアに適応させることは大きな挑戦となりましたが、ベントレーの自動車用インテリアを水上用に完全にオーダーメイドへと拡張することができました」